国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
史跡名勝天然記念物
主情報
名称
:
屋形遺跡
ふりがな
:
やかたいせき
屋形遺跡
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種別1
:
史跡
種別2
:
時代
:
縄文時代中期末~後期初頭
年代
:
西暦
:
面積
:
12146.57 m
2
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
44
特別区分
:
指定年月日
:
2021.03.26(令和3.03.26)
特別指定年月日
:
追加年月日
:
指定基準
:
一.貝塚、集落跡、古墳その他この類の遺跡
所在都道府県
:
岩手県
所在地(市区町村)
:
岩手県釜石市
保管施設の名称
:
所有者種別
:
所有者名
:
管理団体・管理責任者名
:
屋形遺跡
解説文:
詳細解説
縄文時代中期末から後期初頭にかけての貝塚を伴う集落。太平洋に面した海岸段丘上に竪穴建物(たてあなたてもの)と貯蔵穴(ちょぞうけつ)が分布し,斜面地に岩礁性(がんしょうせい)二枚貝を主体とする貝塚が形成されている。三陸沿岸の生業の実態を示す遺跡として重要。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
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屋形遺跡
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屋形遺跡
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解説文
縄文時代中期末から後期初頭にかけての貝塚を伴う集落。太平洋に面した海岸段丘上に竪穴建物(たてあなたてもの)と貯蔵穴(ちょぞうけつ)が分布し,斜面地に岩礁性(がんしょうせい)二枚貝を主体とする貝塚が形成されている。三陸沿岸の生業の実態を示す遺跡として重要。
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詳細解説
屋形遺跡は,三陸沿岸南部の唐丹(とうに)湾南岸,標高約30mの海岸段丘上に立地する縄文時代の集落である。平成27年に東日本大震災後の復興事業に伴う発掘調査で縄文時代中期末から後期初頭を主体とする竪穴建物と貯蔵穴とともに,三陸沿岸では類例の乏しい同時期の貝塚が検出された。居住域とみられる段丘上の平場部分から竪穴建物と貯蔵穴が多数みつかり,斜面地は捨て場として利用されている。貝塚から出土した動物遺存体は,岩礁性二枚貝のムラサキインコが最も多く,魚類は内湾の岩礁域に生息する根魚が多い。そのため,本遺跡の生業は,これらの魚介類を対象とした湾内での採集・漁撈が中心であったとみられる。出土遺物は縄文時代前期と中期末から後期初頭にかけての土器,石鏃・石匙・石皿などの石器類,土偶や石棒などの祭祀遺物,釣針や骨箆(こつべら)などの骨角器が多い。オオツタノハなどの南海産貝類や天然アスファルトが付着した二枚貝,黒曜石製石器など,遠隔地との交流を示す出土品もみられ,当時の交流範囲を知ることができる。三陸沿岸では数少ない縄文時代中期末から後期初頭の貝塚を伴う集落であり,貝塚から出土した様々な遺物から当時の自然環境と生業の変遷を知ることができる稀有な遺跡である。