国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
史跡名勝天然記念物
主情報
名称
:
伊平屋島のウバメガシ群落
ふりがな
:
いへやじまのうばめがしぐんらく
伊平屋島のウバメガシ群落
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種別1
:
天然記念物
種別2
:
時代
:
年代
:
西暦
:
面積
:
8721.88 m
2
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
46
特別区分
:
指定年月日
:
2021.03.26(令和3.03.26)
特別指定年月日
:
追加年月日
:
指定基準
:
所在都道府県
:
沖縄県
所在地(市区町村)
:
沖縄県島尻郡伊平屋村
保管施設の名称
:
所有者種別
:
所有者名
:
管理団体・管理責任者名
:
伊平屋島のウバメガシ群落
解説文:
詳細解説
ウバメガシは海岸林の代表的な構成種である。沖縄県伊平屋島虎頭岩(とらずいわ)の群落は,日本の分布南限地帯に成立する良好な自生地であり,亜熱帯性植物を含み植物社会学的に特徴的である。琉球弧経由で大陸から移入した残存集団であり,生物地理学的,遺伝学的に価値が高い。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
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伊平屋島のウバメガシ群落
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伊平屋島のウバメガシ群落
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解説文
ウバメガシは海岸林の代表的な構成種である。沖縄県伊平屋島虎頭岩(とらずいわ)の群落は,日本の分布南限地帯に成立する良好な自生地であり,亜熱帯性植物を含み植物社会学的に特徴的である。琉球弧経由で大陸から移入した残存集団であり,生物地理学的,遺伝学的に価値が高い。
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詳細解説
ウバメガシは,コナラ属の常緑広葉樹であり,暖温帯における海岸林の代表的な構成種である。指定対象である沖縄県伊平屋島虎頭岩(とらずいわ)のウバメガシ群落は,日本の分布南限地帯に位置する良好な自生地である。虎頭岩頂部付近ではウバメガシ純林が見られ,海からの風を受け群落高2m程度の風衝低木林(ふうしょうていぼくりん)となっている。この周囲にはシャリンバイやモッコクを含む群落高5m程度のウバメガシ林が発達している。ここでは,ウバメガシのほかに,トベラ,シャリンバイ,シマタゴ,シマカナメモチ,ソテツ,ギーマ等の木本植物,シラタマカズラ,ササバサンキライ等のつる植物,ヤブラン,サコスゲ等の草本植物が見られ,トベラ-ウバメガシ群集ながら亜熱帯性の植物を多く含む特徴が見られる。また,沖縄県のウバメガシは,前期更新世までに琉球弧を渡って大陸から日本に移入した集団であり,他地域集団と遺伝的に交流することなく長期間隔離された残存集団である可能性が示唆されており,日本への移入プロセスを明らかにする植物史研究において貴重な情報を提供する存在であると考えられる。伊平屋島のウバメガシ群落は,自生南限地帯の良好な自生地であり,生物地理学的,植物社会学的,遺伝学的に価値が高いことから,指定し保護を図るものである。