国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
史跡名勝天然記念物
主情報
名称
:
取掛西貝塚
ふりがな
:
とりかけにしかいづか
取掛西貝塚 貝層・動物骨集中検出状況
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種別1
:
史跡
種別2
:
時代
:
縄文時代
年代
:
西暦
:
面積
:
39032.42 m
2
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
164
特別区分
:
指定年月日
:
2021.10.11(令和3.10.11)
特別指定年月日
:
追加年月日
:
指定基準
:
所在都道府県
:
千葉県
所在地(市区町村)
:
千葉県船橋市
保管施設の名称
:
所有者種別
:
所有者名
:
管理団体・管理責任者名
:
取掛西貝塚 貝層・動物骨集中検出状況
解説文:
詳細解説
東京湾東岸部に立地する縄文時代早期前葉の貝塚を伴う集落。舌状台地上に東西約320mにわたり58棟に及ぶ竪穴建物と土坑が分布し、関東最大級の規模をなす。獣骨を並べた儀礼跡とみられる遺構も発見され、早期前葉の生業と環境、精神文化を知る上で重要。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
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取掛西貝塚 貝層・動物骨集中検出状況
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取掛西貝塚 貝層・動物骨集中検出状況
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解説文
東京湾東岸部に立地する縄文時代早期前葉の貝塚を伴う集落。舌状台地上に東西約320mにわたり58棟に及ぶ竪穴建物と土坑が分布し、関東最大級の規模をなす。獣骨を並べた儀礼跡とみられる遺構も発見され、早期前葉の生業と環境、精神文化を知る上で重要。
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詳細解説
取掛西貝塚は、東京湾東岸の最奥部に位置する縄文時代早期(そうき)前葉(ぜんよう)の貝塚を伴う集落である。船橋市教育委員会による発掘調査により東西約320m、南北約100mの範囲から早期前葉に属する竪穴(たてあな)建物(たてもの)58棟と、ヤマトシジミを主体とする貝層が検出されている。これらの調査で遺構の分布と変遷が明らかになっただけでなく、狩猟に用いられた石(せき)鏃(ぞく)、堅果類(けんかるい)の加工に用いられた磨(すり)石(いし)・敲(たたき)石(いし)・石(いし)皿(ざら)といった各種石器と、骨(こつ)針(ばり)や刺突(しとつ)具(ぐ)、貝刃(かいじん)などの骨(こっ)角(かく)貝(かい)製品(せいひん)の内容から集落で行われた生業の様子が明らかとなった。また焼けたイノシシやシカの頭蓋骨(ずがいこつ)が並べられた状態で出土した竪穴建物からは当時の精神文化の様相を窺い知ることができる。 早期前葉の貝塚は全国的にも数が少なく、本遺跡は集落と貝塚の関係がわかる貴重な事例である。また、東京湾東岸は列島の中でも貝塚が多く密集する地域として知られ、早期から晩期まで、縄文時代各時期の貝塚が分布しているが、その中でも取掛西貝塚は最古段階の貝塚を伴う集落であり、地域における貝塚形成の開始期の状況を知る上で欠くことのできない遺跡である。豊富な出土品から当時の生活の様子を復元することができ、また早期の精神文化にも迫ることのできる稀有(けう)な遺跡である。