国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
史跡名勝天然記念物
主情報
名称
:
葦毛湿原
ふりがな
:
いもうしつげん
葦毛湿原
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種別1
:
天然記念物
種別2
:
時代
:
年代
:
西暦
:
面積
:
32684.0 m
2
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
166
特別区分
:
指定年月日
:
2021.10.12(令和3.10.12)
特別指定年月日
:
追加年月日
:
指定基準
:
所在都道府県
:
愛知県
所在地(市区町村)
:
愛知県豊橋市
保管施設の名称
:
所有者種別
:
所有者名
:
管理団体・管理責任者名
:
葦毛湿原
解説文:
詳細解説
国内最大級の湧水(ゆうすい)湿地(しっち)であり、東海地方に
固有・準固有あるいは隔離分布する東海(とうかい)丘陵(きゅうりょう)要素(ようそ)植物の主要な生育地。氷期の遺存種である寒地(かんち)系(けい)植物、熱帯アジアに分布の中心がある
暖地(だんち)系(けい)植物、大陸系遺存(たいりくけいいぞん)植物が混在して生育する特徴を有し、生態学的、植物地理学的に価値が高い。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
写真一覧
葦毛湿原
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葦毛湿原
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解説文
国内最大級の湧水(ゆうすい)湿地(しっち)であり、東海地方に 固有・準固有あるいは隔離分布する東海(とうかい)丘陵(きゅうりょう)要素(ようそ)植物の主要な生育地。氷期の遺存種である寒地(かんち)系(けい)植物、熱帯アジアに分布の中心がある 暖地(だんち)系(けい)植物、大陸系遺存(たいりくけいいぞん)植物が混在して生育する特徴を有し、生態学的、植物地理学的に価値が高い。
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詳細解説
葦毛湿原は、愛知県豊橋市東部の丘陵地に広がる湿原で、土壌が薄く、常に水が地表面を流れ広がる特徴をもつ湧水(ゆうすい)湿地(しっち)であり、国内最大級の面積を誇る。葦毛湿原は、暖(だん)温帯(おんたい)の低(てい)標(ひょう)高(こう)地域にもかかわらず、寒地(かんち)系(けい)植物、暖地(だんち)系(けい)植物、大陸系遺存(たいりくけいいぞん)植物が混在する特徴がある。 寒地系植物としては、国内での分布の中心が主に東北地方の亜(あ)高山帯(こうざんたい)の湿原であるヌマガヤ、イワショウブ、ミズギク、ミカヅキグサなどが見られ、これらの種は氷期に低地に進出し湿地に取り残された遺存(いぞん)種(しゅ)である。一方、暖地系植物としては、熱帯アジアが分布の中心であるミカワシンジュガヤ、ケシンジュガヤといったシンジュガヤ類や日本に自生する4種すべてのミミカキグサ類などがみられ、大陸系遺存植物としては、日本では阿蘇(あそ)などの草地に見られるハルリンドウが隔離(かくり)分布している。また、周(しゅう)伊勢湾地域には、この地域に固有、準固有あるいは隔離(かくり)分布する東海(とうかい)丘陵(きゅうりょう)要素(ようそ)植物と呼ばれる植物群があり、葦毛湿原は、この植物群の主要な生育環境になっている。ここでは、トウカイコモウセンゴケ、ミカワシオガマ、ヒメミミカキグサ、ミカワバイケイソウ、シラタマホシクサ、クロミノニシゴリの6種の生育(せいいく)が確認されている。 このように、葦毛湿原は、異なる生育(せいいく)環境(かんきょう)由来の植物が混在し、地域固有の植物群が生育する特異な生態系であり、生態学的、植物地理学的に価値が高い。