国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
史跡名勝天然記念物
主情報
名称
:
西別湿原ヤチカンバ群落
ふりがな
:
にしべつしつげんやちかんばぐんらく
西別湿原ヤチカンバ群落 ヤチカンバ②(別海町提供)
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種別1
:
天然記念物
種別2
:
時代
:
年代
:
西暦
:
面積
:
101927.0 m
2
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
19
特別区分
:
指定年月日
:
2024.02.21(令和6.02.21)
特別指定年月日
:
追加年月日
:
指定基準
:
所在都道府県
:
北海道
所在地(市区町村)
:
北海道野付郡別海町
保管施設の名称
:
所有者種別
:
所有者名
:
管理団体・管理責任者名
:
西別湿原ヤチカンバ群落 ヤチカンバ②(別海町提供)
解説文:
詳細解説
国内では2か所にのみ隔離分布する氷期の遺存種ヤチカンバの良好な生育地。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
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西別湿原ヤチカンバ群落 ヤチカンバ②(別海町提供)
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西別湿原ヤチカンバ群落 ヤチカンバ②(別海町提供)
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解説文
国内では2か所にのみ隔離分布する氷期の遺存種ヤチカンバの良好な生育地。
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詳細解説
ヤチカンバは、カバノキ科カバノキ属の低木で、主にユーラシア大陸北東部に分布し、国内では2か所にのみ隔離分布する氷期の遺存種である。大陸と日本列島が陸続きだった氷期には連続的に分布していたヤチカンバが、氷期後の温暖化による大陸との分断に伴い隔離されたと考えられている。西別湿原は、ヤチカンバの国内分布地のひとつとして良好なものであり、ミズゴケ群落がよく発達しイソツツジやガンコウラン、ヒメツルコケモモなど北海道東部の湿原に特徴的な種がよく見られる一方で、ヤチカンバの生育地という希有な特徴を有する。西別湿原におけるボーリング調査の結果から、亜寒帯針葉樹林に覆われていた最終氷期最盛期から落葉広葉樹林が広がった完新世までほぼ連続してヤチカンバが分布していたことが明らかになった。また、ヤチカンバの遺伝分析の結果からは、国内のヤチカンバ集団には遺伝的分化が認められなかった。大陸と北海道のヤチカンバの遺伝的分化は解明されていないものの、両者の間には葉の形質に明確な違いはなく、北海道のヤチカンバは主に栄養繁殖で増えるため隔離後の世代交代が限られていることから過去の遺伝的多様性をかなり維持していると考えられている。 これらのことから植物地理学的、遺伝学的に価値が高く、天然記念物に指定して一層の保護を図るものである。