国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
登録記念物
主情報
名称
:
マチカネワニ化石
ふりがな
:
まちかねわにかせき
マチカネワニ化石
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種別1
:
登録記念物(動物植物地質鉱物関係)
種別2
:
時代
:
年代
:
約45万年前
西暦
:
面積
:
その他参考となるべき事項
:
登録番号
:
登録年月日
:
2014.10.06(平成26.10.06)
追加年月日
:
登録基準
:
所在都道府県
:
大阪府
所在地(市区町村)
:
大阪府豊中市
保管施設の名称
:
所有者種別
:
所有者名
:
管理団体・管理責任者名
:
マチカネワニ化石
解説文:
詳細解説
マチカネワニ化石(Toyotamaphimeia machikanensis:古事記に出てくるワニの化身であるという豊玉(とよたま)姫(ひめ)にちなむ)は,昭和39年大阪府豊中市待兼山町にある大阪大学豊中キャンパスの理学部建築現場の大阪層群と呼ばれる地層の粘土層(約45万年前)から発掘された,日本で初めて発見されたワニ化石である。ワニ化石の中で最も完全な骨格化石の一つで,ワニ類の中でも大型(全長6.9m~7.7mと推定されている)で,頭骨の長さが1mを優に超えるという他のワニ類には見られない変わった特徴を示し,ワニ類の系統学的位置について世界的にも関心を集めている。さらに,産出層からの花粉化石などから,生息当時は温帯性気候であることが推定される。
マチカネワニ化石は,ワニ類の進化を解明する研究においても不可欠な標本として,世界的にも注目されている。マチカネワニ化石は,国立大学法人大阪大学の総合学術博物館での常設展示により学内外に対し公開が図られるとともに,地元豊中市のシンボリックな文化遺産として保護・継承活動が活発に行われている。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
写真一覧
マチカネワニ化石
マチカネワニ化石(レプリカ)
マチカネワニ化石(統合)
マチカネワニ化石(頭骨下から)
マチカネワニ化石(頭骨上から)
マチカネワニ化石(復元図)
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マチカネワニ化石
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マチカネワニ化石(レプリカ)
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マチカネワニ化石(頭骨下から)
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マチカネワニ化石(頭骨上から)
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マチカネワニ化石(復元図)
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解説文
マチカネワニ化石(Toyotamaphimeia machikanensis:古事記に出てくるワニの化身であるという豊玉(とよたま)姫(ひめ)にちなむ)は,昭和39年大阪府豊中市待兼山町にある大阪大学豊中キャンパスの理学部建築現場の大阪層群と呼ばれる地層の粘土層(約45万年前)から発掘された,日本で初めて発見されたワニ化石である。ワニ化石の中で最も完全な骨格化石の一つで,ワニ類の中でも大型(全長6.9m~7.7mと推定されている)で,頭骨の長さが1mを優に超えるという他のワニ類には見られない変わった特徴を示し,ワニ類の系統学的位置について世界的にも関心を集めている。さらに,産出層からの花粉化石などから,生息当時は温帯性気候であることが推定される。 マチカネワニ化石は,ワニ類の進化を解明する研究においても不可欠な標本として,世界的にも注目されている。マチカネワニ化石は,国立大学法人大阪大学の総合学術博物館での常設展示により学内外に対し公開が図られるとともに,地元豊中市のシンボリックな文化遺産として保護・継承活動が活発に行われている。
詳細解説▶
詳細解説
マチカネワニ化石は、昭和39年大阪府豊中市待兼山町にある大阪大学豊中キャンパス・理学部の建築現場の大阪層群の粘土層(約45万年前)から発掘された日本で初めてのワニ化石である。日本のワニ化石の中で最も完全な骨格化石で、ワニ類の中でも大型(全長6.9m~7.7mと推定されている)で、頭骨の長さが1メートルを優に超えるという他のワニ類には見られない特徴があり、ワニ類の系統学的位置について世界的にも重要である。 昭和40年小畠信夫氏らは、このワニをクロコダイル科のトミストマ・スクレゲリ(Tomistoma schlegelii;和名マレーガビアル)属の新種と考え、産地の名前(待兼山)をとって、トミストマ・マチカネンセ(Tomistoma machikanense)と命名する。それ以降「マチカネワニ」と呼ばれるようになる。昭和58年青木良輔氏らによって再研究が行われ、新しい属のワニであることが示され、トヨタマヒメイア・マチカネンシス(Toyotamaphimeia machikanensis:古事記に出てくるワニの化身であるという豊玉姫に因む)と再命名され、マレーガビアル属よりもワニ属に近いと提唱される。マレーガビアル属もワニ属もクロコダイル科に属すということは一致している。 その後、平成18年に国立科学博物館・大阪大学・北海道大学の共同研究の成果として、マチカネワニはどのワニとも異なり、トヨタマヒメイア属(Toyotamaphimeia)が有効であり、マチカネワニが進化型のクロコダイル科トミストマ亜科に属し、現存する唯一のトミストマ亜科であるマレーガビアルに最も近縁であることが明らかとなった。また、マチカネワニ化石が発見された同じ大阪層群から産出した植物の花粉化石などの分析から、温帯性気候が示唆される。 マチカネワニ化石は、国立大学法人大阪大学の総合学術博物館での常設展示により学内外に対し公開が図られるとともに、地元豊中市のシンボリックな文化遺産として保護・継承活動が活発に行われている。 マチカネワニ化石は、日本の古脊椎動物学史上重要な化石であり、ワニ類の進化を解明する研究において、また当時の日本の環境を知るうえで不可欠な標本として、重要であるため登録するものである。