国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
重要文化的景観
主情報
名称
:
宇和海狩浜の段畑と農漁村景観
ふりがな
:
うわかいかりはまのだんばたとのうぎょそんけいかん
解説表示▶
種別1
:
重要文化的景観
種別2
:
面積
:
804.2 ha
その他参考となるべき事項
:
選定番号
:
選定年月日
:
2019.02.26(平成31.02.26)
追加年月日
:
選定基準
:
所在都道府県
:
愛媛県
所在地(市区町村)
:
解説文:
詳細解説
入江,居住地,段畑,山林が連なる壮大な景観は,黒潮の影響を受ける愛媛県南西部のリアス海岸における土地利用を示し,みかんと灰白色の石垣が目を引く段畑は,露頭する石灰岩などを用いて急斜面に畑を開いてきた人々の営みを伝える。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
解説文
入江,居住地,段畑,山林が連なる壮大な景観は,黒潮の影響を受ける愛媛県南西部のリアス海岸における土地利用を示し,みかんと灰白色の石垣が目を引く段畑は,露頭する石灰岩などを用いて急斜面に畑を開いてきた人々の営みを伝える。
詳細解説▶
詳細解説
愛媛県南西部に位置する狩浜(かりはま)は,宇和(うわ)海(かい)に面するリアス海岸の入江の集落で,近世の狩(かり)浜(はま)浦(うら)を引き継ぐ。元は鰯漁を営む漁村であったが,その浮き沈みを農業で補う中,甘藷(かんしょ)や麦から櫨(はぜ),養蚕へと作物を転換してきた。現在はみかん栽培を主要な産業とし,漁業も入江の利点を生かした真珠養殖等が行われている。 当地では,近世の鰯漁と,近代の養蚕業の隆盛を通じて人口が増え,山腹に畑地を広げ,入江,居住地,段畑,山林が連なる壮大な景観が形成されてきた。急斜面に広がる段畑は,所々に露頭する石灰岩などを用いて農民が築いてきたものであり,幾段にも重なる灰白色の石垣がみかんの緑や橙に彩られて際立つ眺めを成す。 このような景観は,春日神社の秋祭りが地域の結びつきを保ち,また,昭和50年頃から進められている有機農業がまちづくりへと繋がる中で維持されてきた。 黒潮の影響を受ける愛媛県南西部のリアス海岸における土地利用を示し,また風土に根ざした斜面地農業の展開を伝え,我が国における生活や生業の理解に欠くことのできないものとして重要である。