国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
重要文化的景観
主情報
名称
:
錦川下流域における錦帯橋と岩国城下町の文化的景観
ふりがな
:
にしきがわかりゅういきにおけるきんたいきょうといわくにじょうかまちのぶんかてきけいかん
錦川下流域における錦帯橋と岩国城下町の文化的景観
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種別1
:
重要文化的景観
種別2
:
面積
:
487.3 ha
その他参考となるべき事項
:
選定番号
:
選定年月日
:
2021.10.11(令和3.10.11)
追加年月日
:
選定基準
:
所在都道府県
:
山口県
所在地(市区町村)
:
錦川下流域における錦帯橋と岩国城下町の文化的景観
解説文:
詳細解説
錦川が隔てる土地に築かれた岩国城下町に
由来する文化的景観である。川の特性を踏まえた都市づくりから特徴ある景観が生まれ、それが名所(めいしょ)となって物見(ものみ)の賑わいをもたらし、経済活動や文化活動の活力を支えるという、自然と都市と
産業の関連性を示しており、独特である。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
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錦川下流域における錦帯橋と岩国城下町の文化的景観
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錦川下流域における錦帯橋と岩国城下町の文化的景観
解説文
錦川が隔てる土地に築かれた岩国城下町に 由来する文化的景観である。川の特性を踏まえた都市づくりから特徴ある景観が生まれ、それが名所(めいしょ)となって物見(ものみ)の賑わいをもたらし、経済活動や文化活動の活力を支えるという、自然と都市と 産業の関連性を示しており、独特である。
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詳細解説
山口県東端部の岩国市に所在するこの文化的景観は、岩国城下町を由来とする。この 城下町は、慶長5年(1600)の関ヶ原の戦いのすぐあと、軍事的緊張が残る周防(すおう)と安芸(あき)の国境付近に、旧山陽(きゅうさんよう)道(どう)と瀬戸内海を見渡せる山を城山(しろやま)として開かれた。藩主(はんしゅ)居館(きょかん)や諸役所(しょやくしょ)、重臣の屋敷等が置かれる城山の麓(ふもと)と、中下級の家臣屋敷や町人町等が置かれる岩国山(いわくにやま)の麓を、錦川(にしきがわ)が大きく隔てることを特徴とする城下町である。 城下町整備における護岸や水路、各時代の建造物等には、河川(かせん)氾濫(はんらん)や内水(ないすい)氾濫(はんらん)に対する備えと共に、川と密接に関わる時代ごとの暮らしが表れる。 それを代表する一つが錦帯橋(きんたいきょう)である。河床が安定した平瀬(ひらせ)を選び、流されない橋を目指し、延宝(えんぽう)元年(1673)に当時の建築土木技術の粋を集めて架橋されたもので、登城路と大手虎口(こぐち)を直線的に繋ぐ。その独特な姿は周囲の自然と共に景勝をなし、名所(めいしょ)となって物見(ものみ)の賑わいをもたらしてきた。また、それが経済活動や文化活動を支え、城下町の趣を伝える町並みに、木造三階建の旅館、時代の特徴を示す店舗、桜並木等の新たな景観を調和的に生み出してきた。人々の環境保全の努力も伴い、近世の刷物(すりもの)に描かれる風景が良好に引き継がれている。 自然の特性を踏まえた開発が都市の個性を生み、往来(おうらい)の賑わいを生み、産業を育むという関連を示す独特な事例として貴重である。