国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(建造物)
各棟情報
名称
:
末広橋梁(旧四日市港駅鉄道橋)
ふりがな
:
すえひろきょうりょう(きゅうよっかいちこうえきてつどうばし)
棟名
:
棟名ふりがな
:
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員数
:
1基
種別
:
近代/産業・交通・土木
時代
:
昭和
年代
:
昭和6
西暦
:
1873
構造及び形式等
:
鉄製プレートガーダー橋 四基(跳上橋 一基を含む)、コンクリート製橋台 二基(築堤部護岸を含む)・コンクリート製橋脚 四基(機械室を含む)、バランスウェイト・支柱及び巻上装置 一式(操作室を含む)よりなる
創建及び沿革
:
棟礼、墨書、その他参考となるべき事項
:
指定番号
:
02355
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
1998.12.25(平成10.12.25)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
重文指定基準1
:
(二)技術的に優秀なもの
重文指定基準2
:
(三)歴史的価値の高いもの
所在都道府県
:
三重県
所在地
:
三重県四日市市末広町・千歳町
保管施設の名称
:
所有者名
:
株式会社日本貨物鉄道・株式会社東海旅客鉄道・三重県
所有者種別
:
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
昭和6年建設の跳開式の鉄道橋。橋梁コンサルタントの草分け的存在で可動橋を専門とした山本卯太郎の代表作。旧港港湾施設とともに四日市港の発展過程を示す。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
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解説文
昭和6年建設の跳開式の鉄道橋。橋梁コンサルタントの草分け的存在で可動橋を専門とした山本卯太郎の代表作。旧港港湾施設とともに四日市港の発展過程を示す。
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詳細解説
末広橋梁は、三重県四日市港に所在する跳開式の鉄道可動橋で、四日市港修築工事による第一号埋立地(末広町)と第二号埋立地(千歳町)間の千歳運河に架けられている。全長五八メートル、全体では五連の桁より成るが、鉄道起点寄りの第二連目から第四連目の三連が可動橋本体部にあたり、中央の一連(第三連目)が第二橋脚上に建てられた門型鉄柱側に跳ね上がる可動桁となる。 可動橋型式は、門型鉄柱の頂部に架け渡されたケーブルにより可動桁の一端を持ち上げるケーブル・タイプで、設計製作は、アメリカ留学の経験を有する山本卯太郎の主宰する山本工務所で、昭和六年十二月の製作になる(可動桁主桁側面中央及び門型鉄柱頭部の銘板による)。 中央の可動桁は、回転軸廻りを除けば標準的な五○フィートの単線下路式鋼鈑桁で、可動桁前後の第二連目と第四連目の鋼鈑桁も標準的な四○フィートの単線下路式鋼鈑桁であるが、第五連目の鈑桁は、いわゆるポーナル型の二○フィート上路式鈑桁になる。門型鉄柱は高一五・六二メートルで、一○○ミリ角のアングル材で組み立てられている。また、鉄道起点寄りの第一橋台と第一橋脚の間は跳上装置の機械室となっており、機械室の脇に木造平屋建の運転操作室を建てる。橋台及び橋脚はコンクリート製になる。 末広橋梁は、四日市旧港港湾施設(平成八年十二月十日重要文化財指定)とともに四日市港の発展過程を示す土木遺構として貴重であり、陸上輸送と運河舟運とが拮抗していた時代状況を物語る典型的な橋梁遺構としての歴史的価値を有する。また、日本近代における橋梁コンサルタントの草分け的存在であり、可動橋を専門とした山本卯太郎の代表的橋梁作品として橋梁技術史上の価値が高い。