国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(建造物)
各棟情報
名称
:
手塚家住宅(長野県塩尻市大字奈良井)
ふりがな
:
てづかけじゅうたく
棟名
:
主屋
棟名ふりがな
:
しゅおく
手塚家住宅 主屋
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員数
:
1棟
種別
:
近世以前/民家
時代
:
江戸末期
年代
:
天保11
西暦
:
1840
構造及び形式等
:
桁行12.4m、梁間10.9m、二階建、切妻造、鉄板葺、西面廊下及び居室附属
創建及び沿革
:
棟礼、墨書、その他参考となるべき事項
:
指定番号
:
02515
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2007.12.04(平成19.12.04)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
重文指定基準1
:
(五)流派的又は地方的特色において顕著なもの
重文指定基準2
:
所在都道府県
:
長野県
所在地
:
長野県塩尻市大字奈良井379番地
保管施設の名称
:
所有者名
:
所有者種別
:
管理団体・管理責任者名
:
手塚家住宅 主屋
解説文:
詳細解説
手塚家は中山道の旧奈良井宿において、江戸時代を通じて問屋を主とする宿場内の要職を代々務めた。中山道に面して建つ主屋と、後方に接続する別棟座敷が天保11年(1840)に建てられた。主屋は、一階に問屋業のための会所を設け、これとは別に、上客のための玄関と、洗練された意匠をもつ座敷を備えている。
手塚家住宅は、建築年代が明らかで、江戸時代末期の木曽地方における問屋建築の姿を留めるものとして高い価値があり、また重要伝統的建造物群保存地区に選定されている塩尻市奈良井の宿場町を代表する町家建築である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
添付ファイル
なし
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手塚家住宅 主屋
手塚家住宅 主屋(内部)
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手塚家住宅 主屋
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手塚家住宅 主屋(内部)
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解説文
手塚家は中山道の旧奈良井宿において、江戸時代を通じて問屋を主とする宿場内の要職を代々務めた。中山道に面して建つ主屋と、後方に接続する別棟座敷が天保11年(1840)に建てられた。主屋は、一階に問屋業のための会所を設け、これとは別に、上客のための玄関と、洗練された意匠をもつ座敷を備えている。 手塚家住宅は、建築年代が明らかで、江戸時代末期の木曽地方における問屋建築の姿を留めるものとして高い価値があり、また重要伝統的建造物群保存地区に選定されている塩尻市奈良井の宿場町を代表する町家建築である。
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詳細解説
手塚家住宅 三棟 主屋、別棟座敷、土蔵 手塚家住宅は、中山道木曽十一宿のうち北から二番目の奈良井宿にある。奈良井宿は街道に沿って南から上・中・下の三町からなり、手塚家は中町の中ほど、中山道の西側に建つ町家で、現在、上問屋史料館として一般公開されている。 手塚家は「上問屋」と号し、江戸初期から末期に至るまで、問屋を主とする宿場内の要職を務めた。奈良井宿では江戸時代初めから上下二軒の問屋が設置され、半月交替で人馬継立などの交通運輸業務にあたり、年寄(問屋役の補佐)、馬指(伝馬役の招集斡旋)などを統轄した。手塚家は幕末まで上問屋を世襲するほか庄屋も歴任した。 中山道に面する敷地の間口一杯に主屋を建て、廊下と中庭を介して別棟座敷に接続する。また別棟座敷後方に庭園と便所棟を配し、さらに庭をはさんで、敷地奥行のほぼ中央に土蔵を建てる。 主屋と別棟座敷は、天保三年(一八三二)の大火後の再建で、同一一年の建設になり、土蔵は文久三年(一八六三)に建てられた。 主屋は、桁行一二・四メートル、梁間一〇・九メートル、二階建、切妻造、平入で、鉄板葺である。 一階は、南側を通り土間とし、北側も表を奥行二間の土間として表門を開き、客用の出入口とする。 床上部は、大黒柱筋の間仕切で表と奥に二分し、表側を板の間として通り土間寄りに畳敷の会所を設け、奥側は三室に間仕切り、通り土間側から、勝手、九畳、廊下とする。軸部は成の高い差鴨居で固め、表側の室は根太天井として二階をつくり、奥側は井桁に組んだ梁組を表し、小屋まで吹き抜けとする。 二階は、北半の二室を畳敷とし、天井は剥ぎ板を用いた棹縁天井とする。南半は板敷である。 勝手の裏手に張出し部を設け、南半にオヘヤと仏間を配し、北半を中庭の廊下として、別棟座敷と繋ぐ。屋根は両下造、鉄板葺である。また中庭を介して北側に、屋根片流れ、鉄板葺の新廊下を設け、主屋表門からの動線を新座敷に導く。 一階正面は、板の間と会所の前面に出格子をつけ、内法上では差物から腕木を出して二階の出格子を受け、さらに出格子の桁を支点として軒桁を出し、深い軒をつくる。また二階出格子の両端には袖壁を付ける。 別棟座敷は、桁行九・九メートル、梁間一五・九メートル、切妻造、鉄板葺である。後方に廊下と便所が附属し、屋根は、片流招屋根付、鉄板葺とする。 別棟座敷は、中廊下の南北に座敷を三室ずつ並べ、南列は東から六畳、次の間、上段の間とし、北列は、新座敷、中の十畳、奥の十畳とする。上段の間は、次の間より框一段分床を高め、床飾りを整える。また長押に杉磨丸太を使い、棹縁天井には塗縁を用いるなど、特に趣向を凝らす。 土蔵は、桁行一一・四メートル、梁間三・七メートル、切妻造、鉄板葺である。南北二棟の二階建土蔵を通路をはさんで建て、通路上部の外壁で繋ぎ、置屋根を載せる。 手塚家住宅は建築年代が明らかで、生業である問屋機能と、充実した接客空間とをあわせもち、江戸時代末期の木曽地方における問屋建築の姿を留めるものとして価値が高い。また、重要伝統的建造物群保存地区に選定されている塩尻市奈良井の宿場町を代表する町家建築であり、保存地区の核として重要である。 【参考文献】 『上問屋手塚家住宅調査報告書』(塩尻市教育委員会 二〇〇六年)
関連情報
附指定
普請関係文書
家相図
関連情報
附指定
附名称
:
普請関係文書
附員数
:
6冊
関連情報
附指定
附名称
:
家相図
附員数
:
1枚