国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(建造物)
各棟情報
名称
:
清水寺本堂
ふりがな
:
きよみずでらほんどう
棟名
:
棟名ふりがな
:
清水寺本堂
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員数
:
1棟
種別
:
近世以前/寺院
時代
:
江戸中期
年代
:
寛文8
西暦
:
1668
構造及び形式等
:
桁行五間、梁間五間、一重、入母屋造、本瓦葺、南面下屋附属、桟瓦葺
創建及び沿革
:
棟礼、墨書、その他参考となるべき事項
:
指定番号
:
02568
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2010.12.24(平成22.12.24)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
重文指定基準1
:
(五)流派的又は地方的特色において顕著なもの
重文指定基準2
:
所在都道府県
:
長崎県
所在地
:
長崎県長崎市鍛冶屋町
保管施設の名称
:
所有者名
:
清水寺
所有者種別
:
寺院
管理団体・管理責任者名
:
清水寺本堂
解説文:
詳細解説
清水寺は元和9年(1623)に創建された真言宗寺院で、本堂は、中国人商人であった何高材(かこうざい)の寄進により寛文8年(1668)に建立された。
平面は、桁行、梁間とも5間で、中央部の前側を外陣、後ろ側を内陣とし、周囲を吹き放しの下屋とする。屋根は入母屋造、本瓦葺である。
清水寺本堂は、周囲を吹き放しとする平面形式や外陣の黄檗天井、下屋虹梁上の彫刻付台座など、黄檗宗寺院仏堂の独特の細部意匠を持つ建築として高い価値がある。また長崎県下における最古の密教系寺院本堂としても重要である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
添付ファイル
なし
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清水寺本堂
清水寺本堂 内部
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清水寺本堂
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清水寺本堂 内部
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解説文
清水寺は元和9年(1623)に創建された真言宗寺院で、本堂は、中国人商人であった何高材(かこうざい)の寄進により寛文8年(1668)に建立された。 平面は、桁行、梁間とも5間で、中央部の前側を外陣、後ろ側を内陣とし、周囲を吹き放しの下屋とする。屋根は入母屋造、本瓦葺である。 清水寺本堂は、周囲を吹き放しとする平面形式や外陣の黄檗天井、下屋虹梁上の彫刻付台座など、黄檗宗寺院仏堂の独特の細部意匠を持つ建築として高い価値がある。また長崎県下における最古の密教系寺院本堂としても重要である。
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詳細解説
清水寺本堂 一棟 清水寺は長崎市街東方の風頭山麓に所在する真言宗寺院で、京都の清水寺の僧、慶順により元和九年(一六二三)に創建された。 境内は高石垣により上下二段に分かたれ、下段は南端の石段側に中門を開き、中央に聖天堂(一八五一年建築)が建つ。また上段は石段上部に石門を構え、石門の南北に鐘楼と本堂が配置され、北東側に大師堂(一七六〇年建築)と客殿が並び建つ。 現在の本堂の建つ位置には、創建後、寛永四年(一六二七)に前身本堂が建立されていた。その後、寛文八年(一六六八)に中国人商人の何高材の寄進により再建されたのが現在の本堂で、昭和五七年一月二五日付で長崎県指定有形文化財に指定された。 本堂は西面し、桁行五間、梁間五間、入母屋造、本瓦葺のしころ葺とし、南側面に桟瓦葺の張出しを設ける。 平面は、方三間の本屋を板敷として、前面一間通りを吹放しの外陣、奥の二間を一段高い内陣とし、周囲を吹放しの下屋とする。内陣は、後方の半間通りを仏壇として中央間に禅宗様須弥壇をつくり、厨子を安置する。外陣の正側面に切目縁を廻らし、下屋は切石の四半敷とする。また内陣南側面の張出し部分には間仕切を設けて、座敷や表間など四室を配する。 軸部は、本屋では円柱を貫・長押で固め、内陣では仏間前面に架け渡した虹梁を、三段の挿肘木で支持する。内外陣境には半蔀を吊り、両側面前間は板戸を建て、天井は格天井を張る。 外陣では、梁行に架けた虹梁上に、花唐草を陽刻した台座を置いて束を立て、虹梁を介して天井桁を二列支持し、輪垂木を並べて天井板を張る、いわゆる黄檗天井を構成する。 このような独特な天井の構成や細部意匠は、隣接する黄檗宗寺院である崇福寺の建物と類似しており、同寺との技法的な関連が認められる。 本堂の下屋柱は折入れ面取の角柱を石製礎盤上に立てて上部を虹梁で固め、本屋柱とも虹梁で繋ぐ。虹梁上には外陣同様に台座を置いて円束を立て、三斗組を介して母屋を受ける。 軒は、本屋では一軒疎垂木で鼻隠しを付け、下屋は一軒繁垂木で、垂木を五平に使い、同じく鼻隠しを付ける。妻飾は前包に大瓶束を立て、左右に海老虹梁を付す。 内陣の厨子は延宝二年(一六七四)の造立になり、桁行一間、梁間一間、正面入母屋造、木瓦葺である。組物は三斗組で中備蟇股、軒は二軒繁垂木とする。正面に桟唐戸を吊り、柱や長押などを錺金具などで飾る。 清水寺本堂は、開放的で独特な形式の平面を有するとともに、外陣や周囲の下屋まわりに黄檗宗寺院の軸部構成や細部意匠を摂取した特色ある真言宗寺院本堂として、高い価値がある。また長崎県下の密教系寺院本堂として最古に属し、重要である。 【参考文献】 『長崎県指定有形文化財清水寺本堂保存修理工事報告書』(清水寺 二〇一〇年)
関連情報
附指定
石碑
厨子
関連情報
附指定
附名称
:
石碑
附員数
:
1基
関連情報
附指定
附名称
:
厨子
附員数
:
1基