国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(建造物)
各棟情報
名称
:
長浜大橋
ふりがな
:
ながはまおおはし
棟名
:
棟名ふりがな
:
長浜大橋 可動部
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員数
:
1基
種別
:
近代/産業・交通・土木
時代
:
昭和
年代
:
昭和10
西暦
:
1935
構造及び形式等
:
鋼製跳開橋、橋長232.3m、幅員6.6m、鋼製高欄付、親柱、袖高欄及び袖柱附属
鋼製鈑桁二基(鋼製塔柱及び平衡桁を含む)、鋼製ワーレントラス五基、鉄筋コンクリート造橋脚六基、鉄筋コンクリート造橋台二基、跳開装置一式(木造上屋を含む)よりなる
創建及び沿革
:
棟礼、墨書、その他参考となるべき事項
:
指定番号
:
02623
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2014.12.10(平成26.12.10)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
重文指定基準1
:
(二)技術的に優秀なもの
重文指定基準2
:
(三)歴史的価値の高いもの
所在都道府県
:
愛媛県
所在地
:
愛媛県大洲市長浜町沖浦、長浜
保管施設の名称
:
所有者名
:
愛媛県,大洲市
所有者種別
:
都道府県
管理団体・管理責任者名
:
長浜大橋 可動部
解説文:
詳細解説
長浜大橋は,愛媛県西部の肱川の河口部に架かる河川交通に配慮した道路可動橋である。愛媛県を事業主体として,増田淳事務所の設計により,昭和10年に竣工した。長さ232メートルの鋼橋で,中央右岸寄りの可動部と左右の五連の鋼製ポニーワーレントラス桁からなる。可動部は,桁が片側に90度回転する形式である。
長浜大橋は,現存最古の道路可動橋で,かつ建設当初から開閉機能を保持し続けている。米国で習得した設計技術を駆使して可動橋を数多く手掛けた増田淳が設計し,先端的な工法を用いて架設された大規模な単葉式跳開橋であり,橋梁技術史上,価値が高い。
関連情報
(情報の有無)
附指定
添付ファイル
なし
写真一覧
長浜大橋 可動部
長浜大橋 全景
長浜大橋 可動部
長浜大橋 下から
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長浜大橋 可動部
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長浜大橋 可動部
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解説文
長浜大橋は,愛媛県西部の肱川の河口部に架かる河川交通に配慮した道路可動橋である。愛媛県を事業主体として,増田淳事務所の設計により,昭和10年に竣工した。長さ232メートルの鋼橋で,中央右岸寄りの可動部と左右の五連の鋼製ポニーワーレントラス桁からなる。可動部は,桁が片側に90度回転する形式である。 長浜大橋は,現存最古の道路可動橋で,かつ建設当初から開閉機能を保持し続けている。米国で習得した設計技術を駆使して可動橋を数多く手掛けた増田淳が設計し,先端的な工法を用いて架設された大規模な単葉式跳開橋であり,橋梁技術史上,価値が高い。
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詳細解説
長浜大橋 一基 長浜大橋は、伊予灘に注ぐ肱川の河口より約五〇〇メートル上流に架かる道路橋である。舟運による木材の集積および玉砂利運搬等に配慮し、増田淳事務所の設計に基づき可動橋として建設された。増田淳は、明治四十年(一九〇七)東京帝国大学工科大学土木工学科卒業後、米国に渡り、ヘドリック橋梁事務所、ヴァージニア橋梁製作所、ボストン橋梁製作所等で一〇年以上橋梁建設に携わっている。帰国後は、わが国で最初期の「コンサルティングエンジニア」として活躍し、計七〇基を超える橋梁の設計を手がけた。 事業主体は愛媛県で、工事は三か年継続時局匡救事業として実施され、昭和八年十一月に起工、同十年八月に竣工した。架設にあたっては、当時まだ実例の少なかった潮位差を利用した浮船架設法が採用された。建設後、肱川下流部の主要交通路の一つとして利用され、昭和五十二年に近傍に新長浜大橋が建設された後も、可動橋としての機能を保持しながら道路橋として利用され続けている。平成十二年には開閉用の機械装置一式が更新され、平成二十三年度から平成二十五年度には肱川の拡幅工事に伴い右岸側固定桁の延長と右岸側橋台の更新、左岸側橋台および橋脚一基の嵩上げ等が実施された。長浜大橋は平成十年九月二日付で登録有形文化財に登録されている。 長浜大橋は、桁の開閉に伴う負荷を片側の橋脚で受ける単葉式跳開橋である。橋長二三二・三メートル、幅員六・六メートルとし、橋端部には花崗岩で積んだ親柱等を配する。 下部構造は、最大で平均潮位下約一七メートルまで埋設された小判形平面の井筒基礎の各頂部に、円筒形突出部を設けた橋脚六基と、一部杭基礎を用いた橋台二基からなる。いずれも鉄筋コンクリート造である。 上部構造は、桁が片側に九〇度回転する中央右岸寄りの可動部と、その左右に取り付く計五連の鋼製ポニーワーレントラス桁からなる。可動部は、跳開桁、対重桁および対重桁上に直立する塔柱に支持された平衡桁から構成され、対重桁の上流側には操作室および機械室の二層からなる木造上屋を張り出す。跳開桁および対重桁は鈑桁構造で、対重桁は複断面とし、平衡桁は前端を跳開桁と連結、後端にはコンクリート対重を固定する。開閉用の機械装置は電動で、強風時には二基のモーターを連動して開閉を行う仕組みとする。 長浜大橋は、明治期以降、水運と陸運の発達を背景として全国各地に建設された道路可動橋の中で、現存最古で、かつ、建設当初から開閉機能を保持し続ける貴重な構造物である。また、米国で習得した高度な設計技術を駆使して、形式の異なる可動橋の建設を数多く手がけた増田淳が設計し、先端的な工法を用いて架設された大規模な単葉式跳開橋であり、橋梁技術史上、価値が高い。 【参考文献】 「可動橋一覧と近代橋梁の利活用」(伊東孝 『土木史研究』 第二二号 二〇〇二年) 『愛媛県の近代化遺産 近代化えひめ歴史遺産総合調査報告書』(愛媛県教育委員会 二〇一三年)
関連情報
附指定
旧開閉駆動装置
関連情報
附指定
附名称
:
旧開閉駆動装置
附員数
:
一式