国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(建造物)
各棟情報
名称
:
法隆寺経蔵
ふりがな
:
ほうりゅうじきょうぞう
棟名
:
棟名ふりがな
:
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員数
:
1棟
種別
:
近世以前/寺院
時代
:
奈良
年代
:
奈良
西暦
:
710-793
構造及び形式等
:
桁行三間、梁間二間、楼造、切妻造、本瓦葺
創建及び沿革
:
棟礼、墨書、その他参考となるべき事項
:
指定番号
:
00026
国宝・重文区分
:
国宝
重文指定年月日
:
1899.04.05(明治32.04.05)
国宝指定年月日
:
1951.06.09(昭和26.06.09)
追加年月日
:
重文指定基準1
:
重文指定基準2
:
所在都道府県
:
奈良県
所在地
:
奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内
保管施設の名称
:
所有者名
:
法隆寺
所有者種別
:
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
法隆寺の西廻廊が五重塔背後で屈折し、大講堂に向かうその中間地点に位置する。天平様式を基調とすることから奈良時代の建築とみられ、現存する楼造の建物のなかでは最も古い遺構である。
一階を高く二階を低くする上下のバランスもよく、簡素な切妻造の屋根と、二階床高さにまわる縁・高欄が全体をひきしめる役目をになっている。
部分的に後補の材もまじるが、奈良時代の楼造建築を考えるうえではかけがえのない作例である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
添付ファイル
なし
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解説文
法隆寺の西廻廊が五重塔背後で屈折し、大講堂に向かうその中間地点に位置する。天平様式を基調とすることから奈良時代の建築とみられ、現存する楼造の建物のなかでは最も古い遺構である。 一階を高く二階を低くする上下のバランスもよく、簡素な切妻造の屋根と、二階床高さにまわる縁・高欄が全体をひきしめる役目をになっている。 部分的に後補の材もまじるが、奈良時代の楼造建築を考えるうえではかけがえのない作例である。
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詳細解説
法隆寺経蔵 一棟 法隆寺の西廻廊が五重塔背後で屈折し、大講堂に向かうその中間地点に位置する。当初の廻廊は大講堂にはつながらず、屈折地点でただちに閉じていたから、この経蔵は相対する鐘楼とともに廻廊外に独立していたことになる。 旧廻廊内の建物がすべて飛鳥様式でまとまっているのに対し、経蔵・鐘楼・大講堂はともに、唐の影響をうけた天平様式を基調としているから、現在同一視野でとらえられる建築群のなかにあって、この北方の建築群はやや異なった趣を呈している。 建物の構造は、いわゆる楼造と呼ぶ二階建てに一重の屋根をのせる形になっており、楼造のなかでは最も古い遺構である。一階を高く二階を低くする上下のバランスもよく、簡素な切妻造の屋根と、二階床高さにまわる縁・高欄が全体をひきしめる役目をになっている。一階二階の平面をほぼ等しくしているが、一階は棟通りにも柱を入れて強固に組むのに対し、二階は柱を抜いて広い空間を確保する。『法隆寺伽藍縁起并流記資財帳』にいう経論三千巻をおさめるための配慮であろうか。 妻飾の架構にみえる虹梁や蟇股の形式が、平城宮の朝集殿を移築したと伝える唐招提寺講堂に酷似するところから、平城遷都後あまりへだたらない時期の建立とみられる。 部分的に後補の材もまじるが、奈良時代の楼造建築を考えるうえではかけがえのない作例である。 【引用文献】 『国宝大辞典(五)建造物』(講談社 一九八五年)