国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(建造物)
各棟情報
名称
:
法隆寺食堂及び細殿
ふりがな
:
ほうりゅうじじきどうおよびほそどの
棟名
:
食堂
棟名ふりがな
:
じきどう
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員数
:
1棟
種別
:
近世以前/寺院
時代
:
奈良
年代
:
奈良
西暦
:
710-793
構造及び形式等
:
桁行七間、梁間四間、一重、切妻造、本瓦葺
創建及び沿革
:
棟礼、墨書、その他参考となるべき事項
:
指定番号
:
00104
国宝・重文区分
:
国宝
重文指定年月日
:
1901.03.27(明治34.03.27)
国宝指定年月日
:
1952.11.22(昭和27.11.22)
追加年月日
:
重文指定基準1
:
重文指定基準2
:
所在都道府県
:
奈良県
所在地
:
奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内
保管施設の名称
:
所有者名
:
法隆寺
所有者種別
:
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
食堂は、法会が行われるさい、その儀式の一部として多数の僧侶が会食する場である。現食堂は『資財帳』中の政屋の一棟を平安時代の初めごろ改造転用したものとみられる。
幾時期かの部材がまじってはいるが、その骨格は当初のままとみてよく、肘木の曲線、円形断面の桁・棟木、二重虹梁などに天平様式の特色がよくあらわれている。
途中で使用目的が変更された建物ではあるが、細殿とともに今はあまりみることのできない双堂の伝統を伝えるものとして、はなはだ貴重な遺構である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
添付ファイル
なし
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解説文
食堂は、法会が行われるさい、その儀式の一部として多数の僧侶が会食する場である。現食堂は『資財帳』中の政屋の一棟を平安時代の初めごろ改造転用したものとみられる。 幾時期かの部材がまじってはいるが、その骨格は当初のままとみてよく、肘木の曲線、円形断面の桁・棟木、二重虹梁などに天平様式の特色がよくあらわれている。 途中で使用目的が変更された建物ではあるが、細殿とともに今はあまりみることのできない双堂の伝統を伝えるものとして、はなはだ貴重な遺構である。
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詳細解説
法隆寺食堂 一棟 法隆寺西院伽藍の東方に位置し、一般の順拝路からは奥まったところにあるためあまり目立たない存在ではあるが、数少ない奈良時代建築の一つとして、その価値は他の遺構と比べて遜色ない。 食堂とは、法会が行われるさい、その儀式の一部として多数の僧侶が会食する場である。そのため比較的広い面積が必要とされ、事実『資財帳』には現大講堂とほぼ同規模の食堂の記載がある。現食堂は『資財帳』中の政屋の一棟を平安時代の初めごろ改造転用したものとみられ、鎌倉時代の中ごろまでは、前面に建つ細殿と内部を一続きにした双堂として使われていたが、鎌倉後期に現細殿に建て替えられ、戸口や窓も現状に改められた。 このような経緯もあって幾時期かの部材がまじってはいるが、その骨格は当初のままとみてよく、たとえばのびやかな肘木の曲線、円形断面の桁・棟木、内部では単純な扠首組、妻側では二重虹梁にする梁架構などに天平様式の特色がよくあらわれている。 昭和九年に行われた解体修理のさいの調査で、中央から妻側に向かって柱の長さや大斗の高さを順次増し、棟と軒を反らせる下工作をしていることが判明した。 途中で使用目的が変更された建物ではあるが、細殿とともに今はあまりみることのできない双堂の伝統を伝えるものとして、はなはだ貴重な遺構である。 【引用文献】 『国宝大辞典(五)建造物』(講談社 一九八五年)