国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財（美術工芸品）
主情報
名称
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銅造釈迦多宝如来坐像
ふりがな
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どうぞうしゃかたほうにょらいざぞう
銅造釈迦多宝如来坐像１
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員数
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2躯
種別
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彫刻
国
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時代
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奈良
年代
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西暦
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作者
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寸法・重量
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品質・形状
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ト書
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画賛・奥書・銘文等
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伝来・その他参考となるべき事項
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指定番号（登録番号）
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3602
枝番
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国宝・重文区分
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重要文化財
重文指定年月日
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2013.06.19(平成25.06.19)
国宝指定年月日
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追加年月日
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所在都道府県
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奈良県
所在地
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保管施設の名称
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所有者名
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東大寺
管理団体・管理責任者名
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銅造釈迦多宝如来坐像１
解説文：
詳細解説
『法華経』見宝塔品所説の釈迦如来・多宝如来の二仏併坐像で、授戒会に際し戒壇院壇上の多宝塔内に据えられる。誕生釈迦仏像（国宝）に似る柔和な顔貌表現の特徴などより鑑真来朝に伴う天平勝宝7歳（755）の東大寺戒壇設立当初の製作と考えられる。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
写真一覧
銅造釈迦多宝如来坐像１
銅造釈迦多宝如来坐像２
銅造釈迦多宝如来坐像３
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銅造釈迦多宝如来坐像１
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銅造釈迦多宝如来坐像２
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銅造釈迦多宝如来坐像３
解説文
『法華経』見宝塔品所説の釈迦如来・多宝如来の二仏併坐像で、授戒会に際し戒壇院壇上の多宝塔内に据えられる。誕生釈迦仏像（国宝）に似る柔和な顔貌表現の特徴などより鑑真来朝に伴う天平勝宝7歳（755）の東大寺戒壇設立当初の製作と考えられる。
詳細解説▶
詳細解説
東大寺戒壇堂の多宝塔本尊として伝来した釈迦多宝如来像である。釈迦多宝の組み合わせは霊鷲山【りょうじゅせん】で『法華経』の教えを説いていた釈迦が地中から湧出した多宝仏の宝塔に招き入れられ、二仏が並坐したという同経「見宝塔品【けんほうとうぼん】」の教説による。同品には宝塔中において多宝如来は獅子座に坐し、全身散じることのない禅定に入るが如しと説かれており、両手先を衣にくるんで腹前に構える像が多宝如来に比定される。中国南北朝時代以来の二仏並坐像には一方を禅定印に造る例が多く、頭塔石仏（重要文化財、奈良時代）の二仏並坐像も左方像が定印を結ぶ。一方、釈迦如来像の左右とも第三指を曲げる印相は『大乗戒壇院記』等に記す比叡山戒壇院本尊の印相に通じることが注意される。 両像とも頭躰幹部の全容を銅で一鋳し、現状著衣の表面が享保十八年（一七三三）に施された漆塗金泥文様に覆われる。下瞼を水平に表し柔和な表情をみせる顔貌は大仏開眼会ころの製作とみられる誕生釈迦仏像や金剛八角籠火袋の浮彫奏楽天人像（ともに国宝）と似ている。誕生釈迦仏像とは耳輪と耳殻の間を広くとる特徴も共通する。 戒壇堂は天平勝宝七歳（七五五）に完成し、鑑真【がんじん】による授戒と戒律修学の拠点となった。壇上に塔を安置していたことが『七大寺巡礼私記』に記載され、凝然【ぎょうねん】の『三国仏法伝通【でんつう】縁起』には多宝塔内に釈迦多宝如来像が安置されていたことが記述される。 鑑真が律の系譜に連なる南山大師道宣【どうせん】（五九六～六六七）による戒壇についての記述である『中天竺舎衛国祇洹【ぎおん】寺図経』（以下『祇洹寺図経』）ならびに『関中創立戒壇図経幷序』（以下『戒壇図経』）によれば、祇園精舎の戒壇や鳥仗那国東石戒壇はいずれも三重に築き、その外側に石造の四天王像を安置するという。東大寺戒壇が三重で、当初は四隅に銅造四天王像を安置していたのはこれに一致する。また『祇洹寺図経』に説かれる壇上に三空座を置く制が東大寺戒壇でも行われていたことが『七大寺巡礼私記』にうかがえる。道宣は『祇洹寺図経』において、受戒時に戒壇上の多宝塔が開き世尊が功徳のある者を摩頂【まちょう】することを述べている。また『戒壇図経』末尾に収録される賛文より道宣が乾封二年（六六七）に築いた南山浄業寺戒壇に釈迦多宝如来が安置されていた可能性が高い。これらのことから東大寺戒壇には創建時より釈迦多宝如来を並坐させた多宝塔が存在したとみられ、本像はその当初像と考えられる。 わが国に残る釈迦多宝仏の独立像では最古の遺例であり、東大寺創建期の遺品として、また鑑真のもたらした授戒儀礼に関する重要な資料として評価される。
