国宝・重要文化財(美術工芸品)
 主情報
名称 絹本著色楊柳観音像〈徐九方筆/至治三年六月の年記がある〉
ふりがな けんぽんちゃくしょくようりゅうかんのんぞう
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員数 1幅
種別 絵画
朝鮮
時代 高麗
年代
西暦
作者 徐九方
寸法・重量
品質・形状
ト書
画賛・奥書・銘文等
伝来・その他参考となるべき事項
指定番号(登録番号) 01848
枝番 0
国宝・重文区分 重要文化財
重文指定年月日 1984.06.06(昭和59.06.06)
国宝指定年月日
追加年月日
所在都道府県 東京都
所在地 東京都港区六本木1丁目5番地1号
保管施設の名称 財団法人泉屋博古館
所有者名 財団法人泉屋博古館
管理団体・管理責任者名

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解説文:
 高麗仏画の一類型をなす、いわゆる楊柳観音像のひとつで、善哉童子が善知識を歴参した中の、補陀落山観音を表す。半跏の像容をはじめ、礼拝する善哉童子や、岩と水面に竹などを配した構成においても、図の形式はおおむね通例のとおりである。観音の肉身を金泥塗とするのは類品中少数例に属し、荘厳さを示すが、その他にも著衣や岩など画面全体に金泥を多用し、また種々の文様を細緻に描写して豊かな装飾性を発揮するのは、高麗仏画の特徴をよく表すものである。
 本図は、類品中大徳寺の一本に次ぐ大きさを有している。また制作年、及び徐九方という画家名、六精という勧進僧名が明記されるのは他になく、基準作として貴重である。高麗仏画で画家名を記すものは本図の他に三点あげられるが、その冠称として「画工」(知恩院「観経変相図」)・「画手」(親王院「弥勒下生経変相図」)が見られ、また画家名なした単に「工」と称した例もある(上杉神社「阿弥陀三尊像」)。それらに対し、本図の画家には「内班従事」という異種の冠称が付されている。それについては、鏡神社の「楊柳観音像」の銘文を書写した記録(伊能忠敬『測量日記』)に、「画師内班従事金祐文」とあり、その後に「翰画直待詔」や「員外中郎」という官職の数人を列ねていることから、「内班従事」を称するのは宮廷の画家かと思われる。
 高野山金剛三昧院伝来。
関連情報
    (情報の有無)
  附指定 なし
  一つ書 なし
  添付ファイル なし