国宝・重要文化財(美術工芸品)
 主情報
名称 木造大日如来坐像
木造金剛薩埵坐像
木造尊勝仏頂坐像
          (大伝法堂安置) 
ふりがな もくぞうだいにちにょらいざぞう
もくぞうこんごうさったざぞう
もくぞうそんしょうぶっちょうざぞう
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員数 1躯
種別 彫刻
日本
時代 室町
年代 大日如来 1404 金剛薩埵 1405
西暦 大日如来 1404 金剛薩埵 1405
作者
寸法・重量
品質・形状
ト書 (木造大日如来坐像)像内に応永十一年四月、尊秀大法師等の銘がある
(木造金剛薩埵坐像)像内に嘉慶元年九月、応永十二年七月開眼等の銘がある
画賛・奥書・銘文等
伝来・その他参考となるべき事項
指定番号(登録番号) 03447
枝番 01
国宝・重文区分 重要文化財
重文指定年月日 1994.06.28(平成6.06.28)
国宝指定年月日
追加年月日 2024.08.27(令和6.08.27)
所在都道府県 和歌山県
所在地
保管施設の名称
所有者名 新義真言宗総本山根来寺
管理団体・管理責任者名

解説文:
 大伝法堂に安置される三尊像で、金剛界大日如来の左右に金剛薩埵、尊勝仏頂を配する構成になる。本寺の前身である高野山大伝法院にこの組み合わせの三尊像が安置されていたことが知られ、こうした尊像構成は同院を開いた覚鑁【かくばん】(一〇九五-一一四三)の創案になるとみられる。大日如来像と金剛薩埵像の像内に銘があり、これらがおよそ嘉慶元年(一三八七)から応永十二年(一四〇五)頃にかけて造像されたことが判る。尊勝仏頂像も他二像と大略同様の作風・形制を示し、同じ頃の製作であろう。
 室町時代の彫刻として、総じて表現に形式化が認められるものの、髪際高で丈六という巨大な像容を破綻なくまとめた作者の手腕を賞すべきであろう。作者の名を伝える史料はないが、三尊像製作中の明徳二年(一三九一)に本寺の弘法大師像を造立した三条仏師定円かあるいは同門の仏師を想定することができるだろう。
 平安後期の真言密教の高僧の教義による特殊な三尊像の唯一の遺品であり、豊臣秀吉の根来攻めの戦禍を免れ今日まで伝えられてきた意義も少なくない(図版は二〇ページ参照)。
関連情報
    (情報の有無)
  附指定
  一つ書 なし
  添付ファイル なし