国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
古備前四耳大壺
ふりがな
:
こびぜんしじだいこ
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員数
:
1口
種別
:
工芸品
国
:
日本
時代
:
室町
年代
:
文安元
西暦
:
1444
作者
:
寸法・重量
:
高62.5 口径18.7 胴径46.0 底径23.0 (㎝)
品質・形状
:
炻器質の焼締陶で、胴は紐造輪積法、口頸部は轆轤つくりで形成され、仕上げの段階で肩から胴を轆轤で撫でる。その形姿は撫肩、胴がふくらむ卵形で、口頸部は垂直に立ち、口縁は太い玉縁につくる。肩には四耳が付され、底は平底。器面全体は暗褐色に焼き締まり、口頸部から胴にかけては暗黄緑色の胡麻釉が窯中で自然にかかる。口縁の二カ所に修理があり、四耳の一つは後補である。胴部に篦書銘がある。
ト書
:
福安元(甲子)年の刻銘がある
画賛・奥書・銘文等
:
(篦書銘)
「石井原山之/橋本坊之/常住物也/歳次/福安元年三月廿三日/甲子/作者伊部村/釣井衛門太郎(花押)」
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
02514
枝番
:
00
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
1987.06.06(昭和62.06.06)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
岡山県
所在地
:
岡山県岡山市北区後楽園1-5
保管施設の名称
:
岡山県立博物館
所有者名
:
千光寺
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
備前焼は岡山県邑久郡長船町付近にあった古代の須恵器窯を母胎とし、鎌倉時代に入って隣の備前市伊部付近に窯を移した時点で焼き締め陶生産へと転じて以来、現在に至るまでその伝統を守った作陶が行われている。
本作品は、備前焼が焼き締め陶へと転じた後の最古例の完形在銘品であり、肥厚した玉縁、撫肩からややふくらみをもって張る卵形の形姿は、室町時代備前壺の特徴をそなえたもので、堂々とした大作である。
銘文中の「石井原山」とは現在でも千光寺の山号として用いられており、「橋本坊」は千光寺の一塔頭であった。「福安」の年号については該当する年号がないが、私年号の中には永仁を永福、延徳を福徳と吉祥文字に置きかえる例もあったことや、甲子の干支、壺の形式の特徴からして、文安元年(一四四四)のことと考えられる。
寄進先、製作年、作者等が明確な基準資料であり、中世備前焼の歴史を研究する上でも極めて貴重である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
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解説文
備前焼は岡山県邑久郡長船町付近にあった古代の須恵器窯を母胎とし、鎌倉時代に入って隣の備前市伊部付近に窯を移した時点で焼き締め陶生産へと転じて以来、現在に至るまでその伝統を守った作陶が行われている。 本作品は、備前焼が焼き締め陶へと転じた後の最古例の完形在銘品であり、肥厚した玉縁、撫肩からややふくらみをもって張る卵形の形姿は、室町時代備前壺の特徴をそなえたもので、堂々とした大作である。 銘文中の「石井原山」とは現在でも千光寺の山号として用いられており、「橋本坊」は千光寺の一塔頭であった。「福安」の年号については該当する年号がないが、私年号の中には永仁を永福、延徳を福徳と吉祥文字に置きかえる例もあったことや、甲子の干支、壺の形式の特徴からして、文安元年(一四四四)のことと考えられる。 寄進先、製作年、作者等が明確な基準資料であり、中世備前焼の歴史を研究する上でも極めて貴重である。