国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
銹絵絵替角皿〈尾形乾山作/尾形光琳画〉
ふりがな
:
さびええがわりかくざら〈おがたけんざんさく/おがたこうりんが〉
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員数
:
10枚
種別
:
工芸品
国
:
日本
時代
:
江戸
年代
:
西暦
:
作者
:
尾形乾山、尾形光琳
寸法・重量
:
縦21.5~22.0 横21.8~22.1 高2.9~3.0 (㎝)
品質・形状
:
10枚とも軟質陶胎の型作りによる、切立縁をなす正四方の角皿である。この角皿は乾山が陶器に定着させた形で、硯蓋【すずりぶた】に由来していると考えられる。素地を素焼きして総体に白泥を塗った白化粧地とし、マンガン質の鉄絵具(マンガン呉須【ごす】)にて光琳が図様を、乾山が賛を表し、さらに鉛釉の透明釉を掛けている。
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
02549
枝番
:
00
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
1993.06.10(平成5.06.10)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
大阪府
所在地
:
大阪市都島区網島町10-32
保管施設の名称
:
公益財団法人藤田美術館
所有者名
:
公益財団法人藤田美術館
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
絵付は澱みのない軽妙な筆致や、巧みな画面構成など光琳画の一特色をよく示し、また乾山独特の書風になる画賛や底裏の銘により、一幅の詩画軸を思わせるような陶画を作り出している。
光琳の落款には「光琳」「寂明」「法橋光琳」の三形式が見られるが、ほぼ同形同寸で、縁文様は全て同一であり、当初から組物として製作されたと考えられる。
なおこれらを納める箱の蓋表には、「乾山角皿」「貳拾枚之内 拾枚」とあり、蓋裏には「梅・垂梅・椿・菊・柳燕・福祿壽・眞向福祿壽・竹雀・鷺・人物・竹寂明書入・竹賛四字・芦鶴・布袋・恵比寿・大黒」と画題を記すが、そのうち「垂梅・椿・柳燕(燕のみ)・福祿壽・鷺・人物・恵比寿」を抹消し、現存する10枚の画題を残している。これにより当初は20枚の組物として伝わっていたことが推察される。
本作品は、近年の落款や花押(壽型)の研究から、光琳が江戸より帰洛した宝永6年(1709)から、二条通丁字屋町へ移る正徳2年(1712)までの、光琳・乾山合作の大部分が行われていた鳴滝窯末期の製作と考えられている。
光琳・乾山合作の銹絵角皿組物として、まとまって保存されている唯一の作品であり、かつその代表作として重要である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
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解説文
絵付は澱みのない軽妙な筆致や、巧みな画面構成など光琳画の一特色をよく示し、また乾山独特の書風になる画賛や底裏の銘により、一幅の詩画軸を思わせるような陶画を作り出している。 光琳の落款には「光琳」「寂明」「法橋光琳」の三形式が見られるが、ほぼ同形同寸で、縁文様は全て同一であり、当初から組物として製作されたと考えられる。 なおこれらを納める箱の蓋表には、「乾山角皿」「貳拾枚之内 拾枚」とあり、蓋裏には「梅・垂梅・椿・菊・柳燕・福祿壽・眞向福祿壽・竹雀・鷺・人物・竹寂明書入・竹賛四字・芦鶴・布袋・恵比寿・大黒」と画題を記すが、そのうち「垂梅・椿・柳燕(燕のみ)・福祿壽・鷺・人物・恵比寿」を抹消し、現存する10枚の画題を残している。これにより当初は20枚の組物として伝わっていたことが推察される。 本作品は、近年の落款や花押(壽型)の研究から、光琳が江戸より帰洛した宝永6年(1709)から、二条通丁字屋町へ移る正徳2年(1712)までの、光琳・乾山合作の大部分が行われていた鳴滝窯末期の製作と考えられている。 光琳・乾山合作の銹絵角皿組物として、まとまって保存されている唯一の作品であり、かつその代表作として重要である。