重要無形文化財
 主情報
名称 河東節
ふりがな かとうぶし
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種別1 芸能
種別2 音楽
その他参考となるべき事項
認定区分 総合認定
指定年月日 1993.04.15(平成5.04.15)
指定基準1
指定基準2
指定基準3
地域

解説文:
 河東節は浄瑠璃の一種で、江戸で始まった肥前【ひぜん】節、半太夫【はんだゆう】節などの流れをくみ、十寸見河東【ますみかとう】(江戸太夫河東)が享保二(一七一七)年に江戸で語り始め、肥前節、半太夫節とともに江戸節と総称されたが、先の二流は、ほどなく衰え河東節が江戸節を代表した。初世没後、門弟が河東の名を継承して発展につとめ、歌舞伎音楽として語られ、後に座敷浄瑠璃として主として御家人や通人などの間に受け入れられ、特に三世から六世にかけての六〇年ほどの間に最も隆盛した。大正八(一九一九)年十一世家元没後は、門弟によって組織された十寸見会が河東節の保存・伝承につとめて現在に至っている。
 河東節の特色は、江戸風の渋味と温雅さ、格調の高さにあるとされ、京都の一中節、大阪の義太夫節に対して江戸を代表する浄瑠璃として重要であり、現在でも歌舞伎で粋な江戸っ子の典型の一人である「花川戸助六【はなかわどすけろく】」の登場場面で演奏される『助六所縁江戸桜【すけろくゆかりのえどざくら】』が名高い。なお大正以降、一中節、宮薗節、荻江節と合わせて古曲と呼ばれ、あわせて、その保存・伝承がはかられてきている。
 河東節は、わが国の芸術史上重要な地位を占めるとともに、日本音楽の中で芸術上高度な価値を有する。
関連情報
    (情報の有無)
  保持者情報(保持者/芸名・雅号)
  団体情報
  添付ファイル なし