重要無形文化財
 主情報
名称 宮薗節
ふりがな みやぞのぶし
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種別1 芸能
種別2 音楽
その他参考となるべき事項
認定区分 総合認定
指定年月日 1993.04.15(平成5.04.15)
指定基準1
指定基準2
指定基準3
地域

解説文:
 宮薗節は浄瑠璃の一種で、十八世紀前半に京都で初世宮古路薗八【みやこじそのはち】が語りだし、二世薗八が宝暦十二(一七六二)年に、宮古路の宮と薗八の薗を組み合わせて宮薗豊前と名乗り、さらに明和三(一七六六)年に初世宮薗鸞鳳軒【らんぼうけん】と改めて、この浄瑠璃を継承し大成したもので、当初の名をとって薗八節とも呼ばれる。京阪の宮薗節は二世鸞鳳軒が劇場での出語りなどで活躍したが、その没後徐々に行われなくなった。一方江戸では十八世紀中期から後期にかけて三世薗八や宮薗春太夫が広め、さらに三味線方の初世宮薗千之が受け継ぎ、後にその芸系が千之派と千寿【せんじゆ】派に分かれるが、ともに古典曲十段を基本に伝承して現在に至っている。
 宮薗節の特色は、他の同系の常磐津節などと比べて特にしめやかで、情緒てんめんとした艶麗な節まわしにあり、三味線は一中節のそれとほとんど同じ中棹であるが、駒が台広で肉厚の撥で弾き、より重厚で渋い沈んだ音色を求める。なお大正以降、一中節、河東節、荻江節と合わせて古曲と呼ばれ、あわせて、その保存・伝承がはかられてきた。
 宮薗節は、わが国の芸能史上重要な地位を占めるとともに、日本音楽の中で芸術上高度な価値を有する。
関連情報
    (情報の有無)
  保持者情報(保持者/芸名・雅号)
  団体情報
  添付ファイル なし