選定保存技術
 主情報
名称 木炭製造
ふりがな もくたんせいぞう
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種別(有形、無形、有形・無形) 有形・無形文化財等関係
その他参考となるべき事項
認定区分
選定年月日 2014.10.23(平成26.10.23)
選定基準1
選定基準2
選定基準3

解説文:
木炭製造は,工芸技術による作品制作や,有形文化財の保存修理等のために不可欠な素材である木炭を製造する技術である。たたら製鉄や日本刀の鍛造の際に燃料として用いられる松(まつ)炭(ずみ)や,漆器や金工品等の研磨に用いられる駿河(するが)炭(ずみ)(ニホンアブラギリの炭)等,木炭には様々な種類がある。その原材料は用途によって異なり,製造方法もそれぞれ異なるため,木炭の焼成には専門的知識と経験が要求される。
我が国の伝統的な木炭製造技法に築(ちく)窯(よう)製炭法(せいたんほう)があり,二種類の消火方法をとることによって黒炭(こくたん)又は白(はく)炭(たん)を製造する。たたら製鉄や日本刀の鍛造に用いられる松炭は黒炭であり,原木を適度に炭化させた後,窯を密閉して鎮火し,自然冷却させる窯内(ようない)消火法(しょうかほう)によって製造され,着火しやすく,容易に高い燃焼温度が得られるのが特徴である。研磨用の駿河炭は白炭であり,燃焼中に窯から炭を引き出して消火する窯外(ようがい)消火法(しょうかほう)で製造され,適度な硬さを持ち,研磨する器の曲面に合わせた成形が可能で,複雑な形態の工芸品の加工に適している。
木炭はかつて日本全国で生産されていたが,社会の変化に伴い製造者が激減し,供給が危ぶまれている。
関連情報
    (情報の有無)
  保持者情報(保持者/芸名・雅号) なし
  保持団体(関係技芸者の団体)
  添付ファイル なし