選定保存技術
 主情報
名称 漆工品修理
ふりがな しっこうひんしゅうり
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種別(有形、無形、有形・無形) 有形
その他参考となるべき事項
認定区分 個人
選定年月日 1994.06.27(平成6.06.27)
選定基準1
選定基準2
選定基準3

解説文:
 漆工品はわが国では古く縄文時代より遺品がみられ、飛鳥・奈良時代には中国の影響を受け、各種の漆工および装飾技法を発展させて今日に及んでいる。奈良時代に初例がみられる蒔絵【まきえ】は、漆の持つ接着力で器面に金粉を定着させて装飾するもので、平安時代以降盛んに行われたわが国独特の装飾技法として、最も主要な装飾となり、極めて多くの遺例を今日に残している。また、夜光貝【やこうがい】などの貝殻を文様に切って漆地に装着する螺鈿【らでん】は、奈良時代に唐より渡来した装飾技法で、正倉院に数多くの遺例が伝存し、平安時代以降も蒔絵に次ぐ装飾の主流として多くの遺例を今日に伝えている。
 漆工品の修理を行うに当たっては、各時代の材料や蒔絵・螺鈿などの装飾技法を含む制作技法の特色をよく理解した上でなければ適切な施工を行うことができない。また、漆工品は、制作後長年月を経て疲労劣化し、様々の様態を呈していることから、制作技法および材料についての広範な知識と豊かな修理経験に基づく適切な判断力と高度な技術が要求される。
関連情報
    (情報の有無)
  保持者情報(保持者/芸名・雅号)
  保持団体(関係技芸者の団体) なし
  添付ファイル なし