国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
選定保存技術
主情報
名称
:
烏梅製造
ふりがな
:
うばいせいぞう
解説表示▶
種別(有形、無形、有形・無形)
:
無形
その他参考となるべき事項
:
認定区分
:
個人
選定年月日
:
2011.09.05(平成23.09.05)
選定基準1
:
選定基準2
:
選定基準3
:
解説文:
烏梅は、染織品の伝統的な紅染に欠くことのできない媒染剤【ばいせんざい】である。烏梅に熱湯を注いだ上澄液によって紅花の色素は紅色に発色し、糸・生地に定着する。伝統的な製造工程は次のとおりである。
半夏生【はんげしよう】(七月上旬)の頃自然落下した完熟の梅の実を拾い集め、これを箕【み】の中で水を打ちながら薪【まき】(クヌギ材等)のみを燃焼させてできた純粋な煤【すす】を梅の実にまぶす。次に土中に掘った穴の中で籾殼【もみがら】を燃焼させ、その上に煤をまぶした梅を並べた簀子【すのこ】を重ね、水で濡らした筵【むしろ】をかけて一昼夜燻【くす】べる。こうして得た生烏梅【なまうばい】を簀子のまま一週間から一〇日間天日で乾燥させ、さらに筵に広げて一〇日間ほど乾燥させて、烏梅を完成させる。各工程には、長年の経験と勘が要求される。
烏梅は、古くから奈良県月ヶ瀬産のものがよく知られ、江戸時代には京都西陣などの市場を背景に盛んに製造された。しかし、明治以後は化学染料の普及により需要が激減し、その製造技術者も減少して、現在では月ヶ瀬に唯一人残るのみになっている。
烏梅は、無形文化財(染色技法)の保存および有形文化財(染織品)等の修理・復元に不可欠のものであり、緊急にその製造技術の保存策を講ずる必要がある。
関連情報
(情報の有無)
保持者情報(保持者/芸名・雅号)
保持団体(関係技芸者の団体)
なし
添付ファイル
なし
解説文
烏梅は、染織品の伝統的な紅染に欠くことのできない媒染剤【ばいせんざい】である。烏梅に熱湯を注いだ上澄液によって紅花の色素は紅色に発色し、糸・生地に定着する。伝統的な製造工程は次のとおりである。 半夏生【はんげしよう】(七月上旬)の頃自然落下した完熟の梅の実を拾い集め、これを箕【み】の中で水を打ちながら薪【まき】(クヌギ材等)のみを燃焼させてできた純粋な煤【すす】を梅の実にまぶす。次に土中に掘った穴の中で籾殼【もみがら】を燃焼させ、その上に煤をまぶした梅を並べた簀子【すのこ】を重ね、水で濡らした筵【むしろ】をかけて一昼夜燻【くす】べる。こうして得た生烏梅【なまうばい】を簀子のまま一週間から一〇日間天日で乾燥させ、さらに筵に広げて一〇日間ほど乾燥させて、烏梅を完成させる。各工程には、長年の経験と勘が要求される。 烏梅は、古くから奈良県月ヶ瀬産のものがよく知られ、江戸時代には京都西陣などの市場を背景に盛んに製造された。しかし、明治以後は化学染料の普及により需要が激減し、その製造技術者も減少して、現在では月ヶ瀬に唯一人残るのみになっている。 烏梅は、無形文化財(染色技法)の保存および有形文化財(染織品)等の修理・復元に不可欠のものであり、緊急にその製造技術の保存策を講ずる必要がある。
関連情報
保持者情報(保持者/芸名・雅号)
中西喜久
関連情報
保持者情報(保持者/芸名・雅号)
保持者(関係技芸者)の氏名
:
中西喜久
保持者(関係技芸者)の氏名 ふりがな
:
なかにしよしひさ
保持者(関係技芸者)の芸名・雅号等
:
保持者(関係技芸者)の芸名・雅号等 ふりがな
:
認定(指定)年月日
:
2011.09.05(平成23.09.05)
認定区分
:
新規
認定書の交付又は再発行の年月日(選択書の交付年月日)
:
認定書(選択書)の記号番号
: