国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
登録有形民俗文化財
主情報
名称
:
竹富島の生活用具
ふりがな
:
たけとみじまのせいかつようぐ
竹富島の生活用具
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員数
:
842点
種別
:
衣食住に用いられるもの
その他参考となるべき事項
:
登録番号
:
00006
登録年月日
:
2007.03.07(平成19.03.07)
追加年月日
:
登録基準1
:
二 有形の民俗文化財の収集であって、その目的、内容等が歴史的変遷、時代的特色、地域的特色、技術的特色、生活様式の特色又は職能の様相を示すもの
登録基準2
:
登録基準3
:
所在都道府県
:
沖縄県
所在地
:
八重山郡竹富町竹富108
保管施設の名称
:
喜宝院蒐集館
所有者名
:
喜宝院
管理団体・管理責任者名
:
竹富島の生活用具
解説文:
詳細解説
この資料は、竹富島で使用されてきた生活用具を包括的に収集したものである。衣食住関係、生業関係、社会生活関係、信仰儀礼・芸能関係の用具から構成される。亜熱帯の高温多湿な気候風土を反映した用具類に特色があり、ビロウやクロッグ、アダンの葉などの植物素材で作られたものが少なくない。また、藁を用いた結縄文字や三線、太鼓、采配など種子取祭をはじめとする行事・芸能に用いられた用具類、人生儀礼に関わる諸用具なども充実している。
関連情報
(情報の有無)
附
なし
添付ファイル
なし
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竹富島の生活用具
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竹富島の生活用具
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解説文
この資料は、竹富島で使用されてきた生活用具を包括的に収集したものである。衣食住関係、生業関係、社会生活関係、信仰儀礼・芸能関係の用具から構成される。亜熱帯の高温多湿な気候風土を反映した用具類に特色があり、ビロウやクロッグ、アダンの葉などの植物素材で作られたものが少なくない。また、藁を用いた結縄文字や三線、太鼓、采配など種子取祭をはじめとする行事・芸能に用いられた用具類、人生儀礼に関わる諸用具なども充実している。
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詳細解説
本資料は、沖縄県八重山郡竹富町の竹富島における生活に用いられた用具を包括的に収集したものである。我が国最南端の寺院である竹富島「喜宝院」の住職だった故上勢頭亨氏が、島に急激な生活の変化が訪れた昭和三十年代から民謡や儀礼などの保護活動を行うとともに、日常生活で使用する生活用具や農具などを収集したものである。上勢頭氏は昭和三五年には喜宝院蒐集館を開設し、収集した生活用具類の公開を始めた。同館で公開されている資料は、衣食住関連用具、生業関連用具、社会生活関連用具、信仰・儀礼・芸能関連用具の大きく四つの分野に分類することができる。 衣食住関連用具には、亜熱帯の高温多湿の気候風土で暮らすための工夫が見られるものが多い。とりわけ、ビロウやアダンの葉などの植物素材を利用したものが多数見られる。たとえばクバの葉で作った笠や蓑、アダンの葉やサニン(月桃)、フガラ(クロツグ)で作ったプツと呼ぶ草履やサバと呼ぶ儀礼用の草履などがある。また、食に関する用具類では、クバの幹を使ったコシキ、クバの葉で作った水汲み、カヤを芯にクージで編んで巻き上げたカヤ容器類がある。 生業に関する用具類は、隆起珊瑚礁の島で石の多い畑で用いられたピラと呼ばれるヘラ類、鉄製の掘串、イラナと呼ばれる粟の穂刈り鎌がある。このほか西表島での出作り時に使用したウシヌヤマと呼ばれる牛耕用の犂(すき)や鍬類もある。 社会生活に関する用具には、家数や数量、金額などを記録伝達するために使われたワラザンとかバラッタザンともいわれる結縄文字がある。 信仰・儀礼・芸能関係用具には、島外へ旅立つ人の安全を願った旅行祈願のカジバタや、種子取祭のイイヤチと呼ぶ供物を作るために用いる脚付飯台であるイーヤチダー、ミルクメン(弥勒面)をはじめ、バキルトンと呼ぶ供え物用の膳、神酒を注ぐバタシ、サンコと呼ぶ楽器などの芸能用具もある。さらに、盆行事のアンガマ面やカンツカサと呼ぶ神女の持ち物であった祈願用の皿やカンヨージと呼ばれる簪(かんざし)などもある。 本資料は、このような沖縄県八重山郡竹富町の竹富島に伝わる島の生活で用いられた用具類が包括的に収集されたもので、この地域の人々の暮らしぶりを示す資料となっている。沖縄県八重山における亜熱帯の厳しい自然環境の中で営まれてきた人々の衣食住や社会生活、生業、さらに信仰や儀礼・芸能にかかわる諸々の用具が包括的に収集されており、八重山の離島に生きる人々のくらしぶりを如実に物語る注目すべき資料である。