記録作成等の措置を講ずべき無形文化財
 主情報
名称 壷屋の荒焼
ふりがな つぼやのあらやち
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種別1 工芸技術
種別2 陶芸
その他参考となるべき事項
指名区分
選択年月日 1977.06.01(昭和52.06.01)
選択基準1
選択基準2
選択基準3
地域

解説文:
 沖縄の陶芸は、荒焼【アラヤチ】と上焼【ジヨウヤチ】に大別される。荒焼は、琉球南蛮焼の名で呼ばれ、一般的に無釉または鉄分を含む泥釉のかかった壺・甕類の大物が多く、上焼は釉薬を施した小物の上手物をいう。那覇市内の壺屋が製陶地となったのは、十七世紀の末、首里王府が美里郡の知花、首里の宝口、那覇の湧田の三か所の窯場を現在の壺屋に統合移設したことに始まるが、その源流は南方系の南蛮焼であったと思われる。戦前までの壺屋は西【イリ】と東【アガリ】に分かれ、西は荒焼を専門に、東は上焼を専門に焼いていた。記録によれば、明治三十年代の末には荒焼の窯数は四十基を数えたという。戦後、二基あったが、現在使用されているのは、遂に南【フエー】の窯一基のみになってしまった。
 壺屋の荒焼には、古い様式を伝える荒焼窯の構造や叩き造りによる大物成形の技法が保存されて、工芸技術史的に大変貴重である。
 荒焼窯は現在、沖縄陶器株式会社が管理しており、同会社内に「沖縄陶器保存会」が結成されている。
関連情報
    (情報の有無)
  保持者情報(保持者/芸名・雅号) なし
  団体情報
  添付ファイル なし