国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
史跡名勝天然記念物
主情報
名称
:
十八鳴浜及び九九鳴き浜
ふりがな
:
くぐなりはまおよびくくなきはま
十八鳴き浜(北から)
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種別1
:
天然記念物
種別2
:
時代
:
年代
:
西暦
:
面積
:
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
特別区分
:
指定年月日
:
2011.09.21(平成23.09.21)
特別指定年月日
:
追加年月日
:
指定基準
:
(一)岩石、鉱物及び化石の産出状態,(九)風化及び侵蝕に関する現象
所在都道府県
:
宮城県
所在地(市区町村)
:
宮城県気仙沼市
保管施設の名称
:
所有者種別
:
所有者名
:
管理団体・管理責任者名
:
十八鳴き浜(北から)
解説文:
詳細解説
宮城県気仙沼湾に浮かぶ大島には,十八鳴浜と呼ばれる鳴砂の浜が,2キロメートルほど離れた対岸には,九九鳴き浜と呼ばれる鳴砂の浜がある。どちらの浜も,自然状態で良好な状況を保っている。我が国を代表する鳴砂の浜として保存を図ろうとするものである。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
写真一覧
十八鳴き浜(北から)
九九鳴き浜(西から)
十八鳴き浜から太平洋を望む
九九鳴き浜全景(北から)
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十八鳴き浜(北から)
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九九鳴き浜(西から)
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十八鳴き浜から太平洋を望む
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九九鳴き浜全景(北から)
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解説文
宮城県気仙沼湾に浮かぶ大島には,十八鳴浜と呼ばれる鳴砂の浜が,2キロメートルほど離れた対岸には,九九鳴き浜と呼ばれる鳴砂の浜がある。どちらの浜も,自然状態で良好な状況を保っている。我が国を代表する鳴砂の浜として保存を図ろうとするものである。
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詳細解説
十八鳴浜は,宮城県気仙沼市大島の北東部に位置する鳴砂の浜である。大島は,大島瀬戸(最狭部は200m)を挟んで気仙沼湾に浮かぶ面積9.05平方㎞の島である。十八鳴浜は,南北に伸び,長さ約200m,幅約20mほどの鳴砂の浜である。 背後地のほとんどは山林で覆われており,土砂の流出は少なく,地形の改変もほとんど見られない。 浜前方の海底地形は,水深10m付近までが緩やかに傾斜し深くなり,さらに水深20m前後までは急な勾配で傾斜し,水深30mほどで海底に達する。 九九鳴き浜は,宮城県気仙沼市唐桑町西舞根にあり,大島瀬戸に面している。浜の長さは,東西方向で約230m,幅は10~15m前後あり,背後地には,落葉広葉樹林とアカマツなどの針葉樹が混交する二次林が広がり,耕作放棄地の一部にスギの植林が見られる。海底地形は浜から50~60m付近までは遠浅であるが,その先は急激に深く落ち込んでいる。 どちらの浜も周辺に露出する地質は,中生代ジュラ紀後期の舞根層(もうねそう)と小々汐層(こごしおそう)で,花崗岩質砂岩と泥岩の互層からなり,鳴砂の主成分である石英粒子の供給源と考えられる。十八鳴浜が粒径0.2~0.3mmのものが多く,全国の鳴砂と比較して,石英の含有率が非常に高く,かなり角張った細長い形状をしているのが特徴とされている。一方,九九鳴き浜では,黒色の鉱物粒を含み,若干灰白色を呈し,砂の風化の程度が著しく,粒径は十八鳴浜よりやや粗く0.2mmから0.4mm前後の石英粒を多く含んでいる。 十八鳴浜の名前の由来については諸説がある。この浜を歩くと「キュッキュッ」「クックッ」という衣ずれに似たような音を発するところから,「9+9=18」と表現し,「くぐなり」と表音転訛したものと考えられている。また,十八鳴浜の鳴き砂は,学術誌に報告された我が国最古のもの(『地学雑誌』明治27年)である。 九九鳴き浜の名前の由来は,十八鳴浜と同様に,砂浜を歩くと発する「キュッキュッ」や「クックッ」という発音に起因するものと考えられる。 どちらの浜も,地域住民,気仙沼市などが連携した清掃活動や,学校教育や生涯学習活動が盛んで,保存状況は良好である。十八鳴浜と九九鳴き浜は,同様な砂の供給源をもち,良好に保存が図られてきた。海洋国である我が国の海浜の例としての鳴砂の浜として天然記念物に指定し,保護を図ろうとするものである。