国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
史跡名勝天然記念物
主情報
名称
:
八重干瀬
ふりがな
:
やびじ
ドゥ南方より遠景
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種別1
:
名勝
種別2
:
天然記念物
時代
:
年代
:
西暦
:
面積
:
1.821344255E7 m
2
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
41
特別区分
:
指定年月日
:
2013.03.27(平成25.03.27)
特別指定年月日
:
追加年月日
:
指定基準
:
八.砂丘、砂嘴(さし)、海浜、島嶼
所在都道府県
:
沖縄県
所在地(市区町村)
:
沖縄県宮古島市
保管施設の名称
:
所有者種別
:
所有者名
:
管理団体・管理責任者名
:
ドゥ南方より遠景
解説文:
詳細解説
宮古島の北方海域に広がる巨大なサンゴ礁群。旧暦3月3日の大潮の時に女性の厄払いが行われるなど、宮古島に固有の生活文化との繋がりの下に親しまれてきた優秀な海浜の風致景観。我が国最大の卓状のサンゴ礁群としても重要であり、天然記念物のサンゴ礁群としては初の指定である。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
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ドゥ南方より遠景
キジャカ近景
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ドゥ南方より遠景
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キジャカ近景
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解説文
宮古島の北方海域に広がる巨大なサンゴ礁群。旧暦3月3日の大潮の時に女性の厄払いが行われるなど、宮古島に固有の生活文化との繋がりの下に親しまれてきた優秀な海浜の風致景観。我が国最大の卓状のサンゴ礁群としても重要であり、天然記念物のサンゴ礁群としては初の指定である。
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詳細解説
沖縄県の宮古島の北端に接する池間島(いけまじま)のさらに約5キロメートルから約22キロメートル北方の海域には、東西約6.5キロメートル、南北約17キロメートルにわたって広大なサンゴ礁群が展開し、「八重干瀬」と呼ばれている。 春から夏にかけての大潮の時期には海面上に高さ約1メートルにも及ぶ巨大な姿を表し、その面積は宮古島の約3分の1にも達する。八つの干瀬(びせ)のうち主なものには名前が付けられ、各干瀬の随所には頭を意味する「カナマラ」、胃を意味する「イフ」など、人体の各部分に準えて命名されたものがあるほか、ブダイを意味する「イラウツ」、ノミを意味する「フガウサ」、シマハギを意味する「ニニムヤ」、サザエを意味する「ンナ」など、動物に因んで名付けられたものもある。また、1年で潮差が最大となる旧暦3月3日には、海中から姿を現したサンゴ礁に女性が下り立ち、海水で身を清める「サニツ」と呼ぶ厄払いの行事が行われている。このように、八重干瀬は宮古島に固有の伝承及び生活・文化との深い繋がりの下に親しまれてきたサンゴ礁の海浜景観であり、その風致景観上の価値は高い。 また、八重干瀬のサンゴ礁は、最大の干瀬である「ドゥ」を中心に南北に延び、これと並行して2列から3列に延びる卓礁及び浅瀬・暗礁(あんしょう)などから成る。それらは、宮古島の地質構造の伸びの方向と整合性を示すことから、八重干瀬の下位に宮古島本島と同様の地質の存在が示唆され、最終氷期には陸化していた可能性が高い。卓状のサンゴ礁上には、礁池(しょうち)(ラグーン)、過去の陸化時に形成されたものと見られる大小のドリーネなど、サンゴ礁に伴う様々な地形がみられる。礁縁(しょうえん)(リーフエッジ)には現生サンゴが生育するほか、卓状のサンゴ礁上には台風又は津波に起因するものと考えられる直径数メートルもの大小のサンゴ岩塊が散乱している。これらは琉球列島の海岸を特徴付けるサンゴ礁の一つであるとともに、我が国最大の卓状のサンゴ礁群としても重要であり、その学術上の価値は高い。 以上のように、八重干瀬は、琉球列島の伝承及び生活・文化と関係するサンゴ礁の海域として観賞上の価値は高く、琉球列島の海岸を特徴付けるサンゴ礁の中でも、我が国最大の卓状のサンゴ礁群として学術上の価値も高い。よって、名勝及び天然記念物に指定し保護を図ろうとするものである。