国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
史跡名勝天然記念物
主情報
名称
:
安徳台遺跡
ふりがな
:
あんとくだいいせき
解説表示▶
種別1
:
史跡
種別2
:
時代
:
弥生時代
年代
:
西暦
:
面積
:
183962.67 m
2
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
20
特別区分
:
指定年月日
:
2019.02.26(平成31.02.26)
特別指定年月日
:
追加年月日
:
指定基準
:
一.貝塚、集落跡、古墳その他この類の遺跡
所在都道府県
:
福岡県
所在地(市区町村)
:
保管施設の名称
:
所有者種別
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所有者名
:
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
弥生時代中期前葉から後期初頭にかけて営まれた大規模な集落跡。土器,石器,鉄器とともに青銅器鋳造関係遺物が出土している。中期後葉の甕(かめ)棺(かん)墓(ぼ)からは鉄製武器やガラス製品,ゴホウラ製貝輪が副葬されていた。弥生時代の集落と墓域の変遷や階層分化の様相など北部九州地域の弥生時代社会の様相を知る上で重要。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
解説文
弥生時代中期前葉から後期初頭にかけて営まれた大規模な集落跡。土器,石器,鉄器とともに青銅器鋳造関係遺物が出土している。中期後葉の甕(かめ)棺(かん)墓(ぼ)からは鉄製武器やガラス製品,ゴホウラ製貝輪が副葬されていた。弥生時代の集落と墓域の変遷や階層分化の様相など北部九州地域の弥生時代社会の様相を知る上で重要。
詳細解説▶
詳細解説
福岡平野の最奥部,標高約60mで周辺との比高差約30mの台地一帯に所在し,弥生時代の集落と墳墓からなる。集落からは弥生時代中期前葉から後期初頭までの竪(たて)穴(あな)建物130棟があり,中には床面に焼土を確認したものや弥生時代最大級の直径15m程度の竪穴建物がある。遺物には舶載鋳造鉄斧の再加工品,青銅器の鋳型,漢(かん)式(しき)鏃(ぞく)など中国大陸や朝鮮半島の集団とつながりがあったことを示す資料がある。墳墓では,中期前葉から中期後葉までの甕(かめ)棺(かん)墓(ぼ)群が検出され,そのうち,並んで検出された中期後葉の2号甕棺の被葬者は男性で,5号甕棺は女性であった。2号甕棺では,棺外から鉄(てっ)剣(けん)1,鉄戈(てつか)1,棺内からガラス製勾玉等の装身具,ゴホウラ製貝輪43以上が出土した。貝輪1体に伴う数としては最多である。 人骨が遺存し,身長は男性166cm前後,女性157.4cmで,DNA鑑定によると近接する2棺の被葬者は親族関係であるなど,形質的特質を含め人類学的な成果も得られている。 本遺跡は,弥生時代中期の集落及び墓域の変遷を追える貴重な遺跡で,福岡平野すなわち「奴国」に比定されている地域の拠点集落の( )様相を知ることができ,「奴国」を構成する首長間の階層分化の実態を知ることができるという点で重要である。また,弥生時代以来の景観をとどめている稀有な事例である。