国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
史跡名勝天然記念物
主情報
名称
:
銅山峰のツガザクラ群落
ふりがな
:
どうざんみねのつがざくらぐんらく
解説表示▶
種別1
:
天然記念物
種別2
:
時代
:
年代
:
西暦
:
面積
:
956600.0 m
2
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
22
特別区分
:
指定年月日
:
2019.02.26(平成31.02.26)
特別指定年月日
:
追加年月日
:
指定基準
:
所在都道府県
:
愛媛県
所在地(市区町村)
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保管施設の名称
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所有者種別
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所有者名
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管理団体・管理責任者名
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解説文:
詳細解説
ツガザクラは,ツツジ科ツガザクラ属の常緑(じょうりょく)小低木(しょうていぼく)で,氷期に日本列島に到達し種分化した日本固有種である。愛媛県新居浜市に所在する銅山(どうざん)峰(みね)のツガザクラ群落は,分布南限に当たる良好な自生地であり,植物地理学的,生態学的,遺伝学的に価値が高い。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
解説文
ツガザクラは,ツツジ科ツガザクラ属の常緑(じょうりょく)小低木(しょうていぼく)で,氷期に日本列島に到達し種分化した日本固有種である。愛媛県新居浜市に所在する銅山(どうざん)峰(みね)のツガザクラ群落は,分布南限に当たる良好な自生地であり,植物地理学的,生態学的,遺伝学的に価値が高い。
詳細解説▶
詳細解説
ツガザクラは,氷期に日本列島に到達したツツジ科ツガザクラ属の常(じょう)緑(りょく)小(しょう)低(てい)木(ぼく)である。主な分布は東北地方中部から中部地方の高山帯であり,鳥取県の伯耆(ほうき)大山(だいせん),奈良県の大峰(おおみね)山系(さんけい)八(はっ)経ヶ岳(きょうがたけ),愛媛県の赤石山系に隔離分布する。 指定対象である愛媛県新居浜市の銅山(どうざん)峰(みね)のツガザクラ群落は,分布の南限地帯に成立した規模の大きな群落であり,局地風の影響で標高1,400m程度の稜線付近に成立している。ここは風衝地(ふうしょうち)であり,ツガザクラはパッチ状,あるいはマット状の群落を形成し,裸地には実生や稚樹も多く定着しており,良好な自生地であると考えられる。 分子系統解析の結果から,ツガザクラ属の広域分布種であるエゾノツガザクラとアオノツガザクラは単系統であり日本固有種のツガザクラはそれらと姉妹関係であること,ツガザクラの分岐年代は約80万年前と推定されることが示されている。また,ツガザクラ種内において,銅山峰の集団は他地域の集団とは異なる遺伝的特性を有することが示されている。これらのことから,ツガザクラは日本の高山植物の起源を理解する上で重要であり,銅山峰のツガザクラ群落は植物地理学的,生態学的,遺伝学的に価値が高く,天然記念物に指定して保護を図るものである。