国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
史跡名勝天然記念物
主情報
名称
:
水軒堤防
ふりがな
:
すいけんていぼう
水軒堤防
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種別1
:
史跡
種別2
:
時代
:
江戸時代後期
年代
:
西暦
:
面積
:
79477.24 m
2
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
77
特別区分
:
指定年月日
:
2019.10.16(令和1.10.16)
特別指定年月日
:
追加年月日
:
指定基準
:
六.交通・通信施設、治山・治水施設、生産施設その他経済・生産活動に関する遺跡
所在都道府県
:
和歌山県
所在地(市区町村)
:
和歌山県和歌山市
保管施設の名称
:
所有者種別
:
所有者名
:
管理団体・管理責任者名
:
水軒堤防
解説文:
詳細解説
江戸時代後半頃,紀の川河口部南方に築かれた延長約1.5kmの防潮・防波堤防。石堤と土堤の二重構造からなる中堤防(高さ5.0m,幅27m以上),その南側の土堤(南堤防)及び北側にある自然堤防(北堤防)からなる。近世の土木技術及び防災を知る上で貴重。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
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水軒堤防
水軒堤防(石堤南端部全景)
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水軒堤防
写真一覧
水軒堤防(石堤南端部全景)
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解説文
江戸時代後半頃,紀の川河口部南方に築かれた延長約1.5kmの防潮・防波堤防。石堤と土堤の二重構造からなる中堤防(高さ5.0m,幅27m以上),その南側の土堤(南堤防)及び北側にある自然堤防(北堤防)からなる。近世の土木技術及び防災を知る上で貴重。
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詳細解説
江戸時代後半頃に築かれた,延長約1.5kmに及ぶ長大な防潮・防波堤防である。和歌山県北部を流れる紀の川河口部の南方,西浜の海岸沿いの砂州上に所在する。従来,17世紀前半に朝比奈段右衛門(あさひなだんえもん)(号水軒)が築造したとされていたが,平成16~21年度に和歌山県教育委員会・財団法人和歌山県文化財センターが発掘調査を行い,18世紀後半頃の築造であると判明した。堤防は,中(なか)堤防とその南側の南(みなみ)堤防(土堤(どてい)),北側の北(きた)堤防(自然堤防)からなる。中堤防は延長約960mで,断面台形の石堤(せきてい)とその背後の土堤,及び石堤前面の石敷(いしじき)部分からなり,堤防幅は基底部(きていぶ)で27m以上,高さは約5.0mである。石堤の表法面(おもてのりめん)の石垣は,控えの長い和泉砂岩(いずみさがん)を用いた切石(きりいし)布積(ぬのづ)みであった。石堤と土堤の二重構造は,波浪による荷重に十分耐え得るためのものと考えられ,国内でも有数の土木技術を駆使して築造されたものとして注目される。我が国近世の土木技術及び防災の有り様を理解する上で重要である。