国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
史跡名勝天然記念物
主情報
名称
:
神明貝塚
ふりがな
:
しんめいかいづか
神明貝塚(貝層断面)
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種別1
:
史跡
種別2
:
時代
:
縄文時代後期
年代
:
西暦
:
面積
:
19876.94 m
2
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
17
特別区分
:
指定年月日
:
2020.03.10(令和2.03.10)
特別指定年月日
:
追加年月日
:
指定基準
:
一.貝塚、集落跡、古墳その他この類の遺跡
所在都道府県
:
埼玉県
所在地(市区町村)
:
埼玉県春日部市
保管施設の名称
:
所有者種別
:
所有者名
:
管理団体・管理責任者名
:
神明貝塚(貝層断面)
解説文:
詳細解説
奥東京湾(おくとうきょうわん)最北部の汽水域に形成された縄文時代後期前半の馬蹄形貝塚(ばていけいかいづか)を伴う集落遺跡の中でも最大級の規模を持つ遺跡。集落域と貝層のほぼ全体が良好な状態で保存されており,豊富な動植物遺存体(どうしょくぶついぞんたい)と出土石器等から,集落を営んだ人々の生業形態とその地域性を知ることができる点で重要。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
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神明貝塚(貝層断面)
神明貝塚
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神明貝塚(貝層断面)
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神明貝塚
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解説文
奥東京湾(おくとうきょうわん)最北部の汽水域に形成された縄文時代後期前半の馬蹄形貝塚(ばていけいかいづか)を伴う集落遺跡の中でも最大級の規模を持つ遺跡。集落域と貝層のほぼ全体が良好な状態で保存されており,豊富な動植物遺存体(どうしょくぶついぞんたい)と出土石器等から,集落を営んだ人々の生業形態とその地域性を知ることができる点で重要。
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詳細解説
埼玉県東部の春日部市に位置する,奥東京湾最北部の汽水域に形成された縄文時代後期前半の馬蹄形貝塚(ばていけいかいづか)を伴う集落遺跡の中でも最大級の規模を持つ遺跡である。下総台地(しもうさだいち)西端の標高10m前後の平坦地に立地し,貝塚は東西160m,南北140mの範囲に広がり,北東部に幅20~30mの開口部を持つ。検出遺構には,竪穴建物(たてあなたてもの)31棟,土坑(どこう)36基,土壙墓(どこうぼ)5基などがある。貝塚の北部や東部では,後期前葉の堀之内(ほりのうち)1式期に竪穴建物の構築が始まり,同2式期にかけて貝層の堆積を伴いつつ竪穴建物の埋積が進む。この過程で貝層中に土壙墓や焼土跡が構築されている。加曽利(かそり)B式期には貝塚の内側で竪穴建物が構築される。貝塚南部では堀之内1式期の竪穴建物が密集しており,この時期の集落の中心であった。このように時期を経るごとに集落構造が変化するとともに,堀之内式期の竪穴建物の平面形は円形であったものが,加曽利B式期には方形へと変化している。放射性炭素年代測定(ほうしゃせいたんそねんだいそくてい)の結果,集落の存続期間はおよそ300~400年であり,縄文時代後期前葉から中葉にかけての比較的短期間に営まれた。豊富な動植物遺存体(どうしょくぶついぞんたい)と出土石器,安定同位体比分析(あんていどういたいひぶんせき)等からは,奥東京湾汽水域という立地を背景とした生業形態の地域特性を知ることができる。集落域と貝層のほぼ全体が良好な状態で保存されており,集落を営んだ人々の生業形態とその地域性を知ることができる点で重要である。