国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
登録記念物
主情報
名称
:
御神崎
ふりがな
:
うがんざき
御神崎(全景)
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種別1
:
登録記念物(名勝地関係)
種別2
:
時代
:
年代
:
西暦
:
面積
:
164299.31 m
2
その他参考となるべき事項
:
登録番号
:
登録年月日
:
2015.10.07(平成27.10.07)
追加年月日
:
登録基準
:
所在都道府県
:
沖縄県
所在地(市区町村)
:
沖縄県石垣市
保管施設の名称
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所有者種別
:
所有者名
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管理団体・管理責任者名
:
御神崎(全景)
解説文:
詳細解説
石垣島の最西端にあたる屋良部(やらぶ)半島は,周囲を緑色凝灰岩の断崖が取り巻き,海域を挟んで遥か西の彼方に西表島を望める風光明媚な景勝の地である。特に半島北端部の岬は,御神崎の名の下に神が降臨する聖地として石垣島の人々の崇敬を集めてきた。1647年頃の「宮古・八重山両島絵図帳」には「おかみ崎」と表記するが,古謡又は願い口(ニガイフチィ)では「うがんざき」と発音し,他に「ウカン・サキィ」と発音するとの説もある。現在では,「ウガンザキ」以外に「オンザキ」・「オガンザキ」とも発音する。岬の北側約20mの海中に屹立する緑色凝灰岩の岩島の頂部には「ブナリヌツブルイシ(姉の頭石)」と呼ぶ岩があり,大酒飲みの弟を諌めようとした姉が逆に切り付けられ,その頭が動かぬ岩と化したとの民話が伝わる。古謡によると付近の海域は航行の難所としても著名で,御神崎はかつて神女(ツカサ)たちが航海安全の祈願を行う聖地でもあった。石垣島の歴史・文化・伝承を知ることができる風致景観として意義深い事例である。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
写真一覧
御神崎(全景)
御神崎(ブナリヌツブル石)
写真一覧
御神崎(全景)
写真一覧
御神崎(ブナリヌツブル石)
解説文
石垣島の最西端にあたる屋良部(やらぶ)半島は,周囲を緑色凝灰岩の断崖が取り巻き,海域を挟んで遥か西の彼方に西表島を望める風光明媚な景勝の地である。特に半島北端部の岬は,御神崎の名の下に神が降臨する聖地として石垣島の人々の崇敬を集めてきた。1647年頃の「宮古・八重山両島絵図帳」には「おかみ崎」と表記するが,古謡又は願い口(ニガイフチィ)では「うがんざき」と発音し,他に「ウカン・サキィ」と発音するとの説もある。現在では,「ウガンザキ」以外に「オンザキ」・「オガンザキ」とも発音する。岬の北側約20mの海中に屹立する緑色凝灰岩の岩島の頂部には「ブナリヌツブルイシ(姉の頭石)」と呼ぶ岩があり,大酒飲みの弟を諌めようとした姉が逆に切り付けられ,その頭が動かぬ岩と化したとの民話が伝わる。古謡によると付近の海域は航行の難所としても著名で,御神崎はかつて神女(ツカサ)たちが航海安全の祈願を行う聖地でもあった。石垣島の歴史・文化・伝承を知ることができる風致景観として意義深い事例である。
詳細解説▶
詳細解説
石垣島の最西端にあたる屋良部半島は、周囲を緑色凝灰岩の断崖が取り巻き、海域を挟んで遥か西の彼方に西表島を望める風光明媚な景勝の地となっている。特に半島北端部の岬は、御神崎の名の下に神が降臨する聖地として石垣島の人々の崇敬を集めてきた。 1647年頃の制作と伝わる「宮古・八重山両島絵図帳」には「おかみ崎」と表記するが、古謡又は願い口(ニガイフチィ)では「うがんざき」と発音し、他に「ウカン・サキィ」と発音するとの説もある。現在では、「ウガンザキ」以外に「オンザキ」・「オガンザキ」とも発音する。 御神崎の地質は、新生代古第三紀野底層の緑色凝灰岩から成る。古第三紀始新統のグリーンタフは、国内では小笠原諸島と八重山諸島のみに分布するとされ、御神崎は地質学的にも重要な特質をもっている。断崖の頂部の緩傾斜面には、常に吹き付ける強い潮風により、ヤブラン・コウライシバ・ススキ・ハギカズラ等の群落から成る草地が発達している。草地に自生していたテッポウユリは一時期姿を消したが、NPOの協力等により次第に増え始めている。 岬の北側約20mの海中に屹立する緑色凝灰岩の岩島の頂部には「ブナリヌツブルイシ(姉の頭石)」と呼ぶ小さな岩があり、大酒飲みの弟を諌めようとした姉が逆に切り付けられ、その頭が動かぬ岩と化したとの民話が伝わる。 古謡によると付近の海域は航行の難所としても著名で、御神崎はかつて神女(ツカサ)たちが航海安全の祈願を行う聖地でもあった。昭和27年(1952)12月8日の大時化では南西約2.3km沖合で八重山丸が転覆し、35人の遭難者が出た。その慰霊のために、昭和51年(1976)に遺族会が御神崎に慰霊碑と観音菩薩像を建立した。 御神崎は、石垣島の自然・歴史・伝統にゆかりの深い景勝地として長く親しまれてきた意義深い事例である。