国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
登録記念物
主情報
名称
:
沖縄県鉄道与那原駅跡
ふりがな
:
おきなわけんてつどうよなばるえきあと
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種別1
:
登録記念物(遺跡関係)
種別2
:
時代
:
大正~昭和
年代
:
西暦
:
面積
:
1622.01 m
2
その他参考となるべき事項
:
登録番号
:
登録年月日
:
2017.10.13(平成29.10.13)
追加年月日
:
登録基準
:
所在都道府県
:
沖縄県
所在地(市区町村)
:
沖縄県島尻郡与那原町
保管施設の名称
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所有者種別
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所有者名
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管理団体・管理責任者名
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解説文:
詳細解説
沖縄県鉄道は,大正時代から昭和20年(1945)の沖縄戦まで,沖縄本島中南部で営業していた,軌間762mmを採用した軽便鉄道である。与那原駅は那覇と与那原とを結ぶ与那原線の終着駅であった。我が国近代の沖縄の交通の歴史を理解する上で意義深い。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
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解説文
沖縄県鉄道は,大正時代から昭和20年(1945)の沖縄戦まで,沖縄本島中南部で営業していた,軌間762mmを採用した軽便鉄道である。与那原駅は那覇と与那原とを結ぶ与那原線の終着駅であった。我が国近代の沖縄の交通の歴史を理解する上で意義深い。
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詳細解説
沖縄県鉄道与那原駅跡は、那覇市から東へ約9キロメートル、沖縄本島南部の東海岸に位置する与那原町に所在する。沖縄県鉄道とは、大正時代から昭和20年(1945)まで沖縄県が本島中南部において経営していた鉄道で、沖縄県営鉄道ともいい、762mm(2フィート6インチ)の軌間を採用した軽便鉄道である。沖縄の人々は、「ケービン」と呼び親しんだ。 明治時代中頃から沖縄県外の資本家等による鉄道敷設の計画があったがいずれも実現せず、明治時代末期には県営による鉄道建設が考えられるようになった。大正2年(1913)に県議会で鉄道敷設案が可決し、大正3年に那覇と与那原を結ぶ与那原線(9.4km)が、大正11年に古波蔵と嘉手納を結ぶ嘉手納線(22.4km)が、そして大正12年に国場と糸満を結ぶ糸満線(15.0km)がそれぞれ開業し、旅客の運送を行った。与那原線の開業は大正3年12月であるが、直前の11月に与那原駅手前で土砂崩れが発生したため、その手前に仮停車場を設けて開業した。そのため与那原駅が正式に開業したのは、翌年1月であった。 当初の駅舎は木造平屋建てであったが、昭和6年(1931)、県営鉄道では唯一の鉄筋コンクリート造平屋建てに建て替えられた。昭和20年の沖縄戦により県営鉄道は駅舎や軌道等が破壊されたが、与那原駅は他の木造駅舎とは異なり、鉄筋コンクリート造であったことから残存部位を修復して、消防車の車庫、与那原町役場、農業協同組合支店として戦後も利用された。農協の移転を受け、県営鉄道開通100周年事業として平成27年、戦前の写真・記録等を元に駅舎が復元され、与那原町立軽便与那原駅舎展示資料館として鉄道の展示が行われている。駅舎復元に際しては、駅舎の線路側の柱9本の保存と公開をはかるため、セットバックして駅舎の復元が行われた。また、平成27年にはレールや、レールを固定する犬釘等の遺構も発見されている。 沖縄における鉄道を中心とした近代交通の歴史を知る上で貴重である。