国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
登録記念物
主情報
名称
:
宇都宮大学庭園
ふりがな
:
うつのみやだいがくていえん
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種別1
:
登録記念物(名勝地関係)
種別2
:
時代
:
大正~現代
年代
:
西暦
:
面積
:
3225.33 m
2
その他参考となるべき事項
:
登録番号
:
登録年月日
:
2017.10.13(平成29.10.13)
追加年月日
:
登録基準
:
所在都道府県
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栃木県
所在地(市区町村)
:
栃木県宇都宮市
保管施設の名称
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所有者種別
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所有者名
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管理団体・管理責任者名
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解説文:
詳細解説
宇都宮大学峰キャンパス構内に所在する,フランス式庭園に倣った整形式庭園で,宇都宮高等農林学校の開校に際して初代校長の佐藤義長が構想,教職員が設計し,学生や地域の人々により大正15年(1926)までに作庭されたものであり,日本の近代造園史において意義深い事例である。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
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解説文
宇都宮大学峰キャンパス構内に所在する,フランス式庭園に倣った整形式庭園で,宇都宮高等農林学校の開校に際して初代校長の佐藤義長が構想,教職員が設計し,学生や地域の人々により大正15年(1926)までに作庭されたものであり,日本の近代造園史において意義深い事例である。
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詳細解説
宇都宮大学庭園は、宇都宮市の東部に位置する宇都宮大学峰キャンパスにある。 宇都宮大学の前身である宇都宮高等農林学校の開校(大正12年、1923)に際し、初代校長の佐藤義長の構想、教職員の設計、学生や地域の人々の奉仕により、大正15年(1926)に完成した。 庭園はフランス式庭園に倣った整形式庭園で、南北の軸線である園路を中心とした、左右対称の幾何学的な平面構成である。軸線のほぼ中央のサークルを中心とした中央部分、芝生からなる北部分、池を中心とした南部分から構成される。なお、庭園の北側には本館の建物が建っていたが、昭和24年(1949)に焼失し、現在は地元住民との交流施設が建っている。 中央部分は、サークル中央より大谷石敷の園路が放射状に8本伸び、園路を縁取るように低木が植栽されている。サークル内には、側面に「JUNE.1952」と記された、方形モルタル造りのプランターが設置されている。東西は南北に長い長方形の区画となっており、低木の刈込と芝生が配されている。焼失した本館前である北部分は、軸線であり中央部分から続く園路を挟んだ東西に、低木で縁取られた長方形区画の芝生が広がり、それぞれの中央に円形花壇が配されている。南部分は半円形状の池を中心とするが、これは戦時中の報国団の活動の一環で、防火貯水池として掘られたものである。東西には芝生と低木が植栽され、園路は池に沿って弧を描く。池の南側の石畳の広場には、管理用の水道施設が設置されている。また、南端のシラカシのツリーサークルは、防火貯水池を掘った際の排土で造られた築山を改修したものである。園路の要所には、大谷石製のプランターが配置されている。 宇都宮大学庭園は、保存状況も良好であり、現在は学生や教職員のみならず、地域の人々にも開放された憩いの場として活用されている。 幾たびか改修されているものの、作庭の時期や意図、企画者、設計者が明らかで、空間構成を大きく変えることなく今日まで維持されてきた。大学に造られた近代の庭園であり、造園文化の発展に寄与した意義深い事例である。