国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
重要文化的景観
主情報
名称
:
今帰仁村今泊のフクギ屋敷林と集落景観
ふりがな
:
なきじんそんいまどまりのふくぎやしきりんとしゅうらくけいかん
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種別1
:
重要文化的景観
種別2
:
面積
:
683.3 ha
その他参考となるべき事項
:
選定番号
:
選定年月日
:
2019.10.16(令和1.10.16)
追加年月日
:
選定基準
:
所在都道府県
:
沖縄県
所在地(市区町村)
:
沖縄県国頭郡今帰仁村
解説文:
詳細解説
沖縄島の本部(もとぶ)半島に所在する。近世に,生活や農業の利便性を求め,段丘上の今帰仁城跡(なきじんぐすく)周辺から,低地に囲まれ,イノーに面した微高地に移動したことを全体で示す集落景観である。特に,防風のためのフクギ屋敷林が浜抱護(はまほうご),村抱護(むらほうご)と成す緑豊かな景観を特徴とする。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
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解説文
沖縄島の本部(もとぶ)半島に所在する。近世に,生活や農業の利便性を求め,段丘上の今帰仁城跡(なきじんぐすく)周辺から,低地に囲まれ,イノーに面した微高地に移動したことを全体で示す集落景観である。特に,防風のためのフクギ屋敷林が浜抱護(はまほうご),村抱護(むらほうご)と成す緑豊かな景観を特徴とする。
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詳細解説
沖縄島北西部から東シナ海に突き出す本部(もとぶ)半島の北側中央部に位置し,イノー(サンゴ礁の浅瀬),海際の現集落,農地,段丘上の今帰仁城(なきじんぐすく)跡及び旧集落跡(史跡,世界遺産),山林からなる。近世の集落移動に際し,河川や湧水が流れ込む広い低地が近く,海産物が豊富なイノーに面し,地下水が得られる微高地が適地とされたこと,また,北風や台風の影響を避ける工夫が不可欠であったことを全体として伝える景観であり,中でも,風から屋敷を抱護(ほうご)するフクギ屋敷林が,浜抱護(はまほうご)や村抱護(むらほうご)と共に緑豊かな住環境をつくり,際立った特徴をなす。低地に拡大された農地が隔てる旧集落跡と現集落は,集落立地の考え方が,城との関係性から生活や農業の利便性へと重点を移したことを示す。一方で,沖縄固有の自然崇拝に基づく祭祀や芸能は,集落移転後も継承され,クバの御嶽(うたき)や城跡をはじめ,山から浜までの各拝所等で現在も行われている。こうした特徴や特性は,亜熱帯気候に属する島嶼群である沖縄県の集落の成り立ちを知る上で示唆に富み,かつ,地域的な慣習や信仰と景観との関わりを良好に伝えるものであり,我が国の生活及び生業の理解に欠くことのできない文化的景観として貴重である。