国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財（美術工芸品）
主情報
名称
：
映画フィルム「紅葉狩」
ふりがな
：
えいがふぃるむ「もみじがり」
映画フィルム「紅葉狩」
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員数
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1巻
種別
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歴史資料
国
：
日本
時代
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明治
年代
：
撮影＝明治32 フィルム＝昭和2
西暦
：
撮影1899 フィルム1927
作者
：
寸法・重量
：
幅35ミリ、長さ104.5メートル（342フィート13コマ）
品質・形状
：
上映時間 1秒16コマで映写して、3分50秒
可燃性フィルム、デュープネガ、イーストマン・コダック社製
ト書
：
画賛・奥書・銘文等
：
エッジマーク「KODAK ■▲」
伝来・その他参考となるべき事項
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指定番号（登録番号）
：
00154
枝番
：
0
国宝・重文区分
：
重要文化財
重文指定年月日
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2009.07.10(平成21.07.10)
国宝指定年月日
：
追加年月日
：
所在都道府県
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神奈川県
所在地
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神奈川県相模原市高根3-1-4
保管施設の名称
：
国立映画アーカイブ相模原分館
所有者名
：
独立行政法人国立美術館
管理団体・管理責任者名
：
映画フィルム「紅葉狩」
解説文：
詳細解説
9代目市川団十郎、5代目尾上菊五郎の歌舞伎「紅葉狩」を明治32年(1899)に撮影したフィルム。日本人により撮影された最初期の作品で、日本映画の幕開けを象徴する作品。判明する「紅葉狩」の最古のフィルムで、1927年製の可燃性フィルムに記録されている。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
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映画フィルム「紅葉狩」
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映画フィルム「紅葉狩」
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解説文
9代目市川団十郎、5代目尾上菊五郎の歌舞伎「紅葉狩」を明治32年(1899)に撮影したフィルム。日本人により撮影された最初期の作品で、日本映画の幕開けを象徴する作品。判明する「紅葉狩」の最古のフィルムで、1927年製の可燃性フィルムに記録されている。
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詳細解説
日本の映画史は、明治29年（1896）11月から翌年3月までの間に、キネトスコープ、シネマトグラフ、ヴァイタスコープの機器が相次いで輸入され、映画が公開されたことに始まる。当初は、映画作品も外国製であったが、明治30年から国内での製作が試みられた。明治32年6月に国内製作映画が初めて公開されたが、作品としては残されていない。 映画「紅葉狩」は同年11月、柴田常吉によって撮影されたものである。歌舞伎「紅葉狩」は同月1日から25日まで更科姫を九代目市川団十郎、平維茂を五代目尾上菊五郎が演じて歌舞伎座で上演された。歌舞伎座の興行部長井上竹次郎は、これを映画に撮影することを発案し、歌舞伎座裏の野天に幕を張り舞台を組んで撮影された。完成した映画は、翌33年11月7日に団十郎の家で初めて披露された後、同36年7月に大阪道頓堀中座、翌年2月に東京の歌舞伎座で公開された。 歌舞伎の「紅葉狩」は、同名の能の演目を題材として、明治20年10月に東京新富座で初演された。戸隠山に紅葉見物に出かけた平維茂が、更科姫に出会って酒宴に招かれ、眠り込む。夢のなかに風の神が現れ更科姫が鬼であることを告げる。更科姫は鬼女と化し、目覚めた維茂は鬼女を退治する、というあらすじである。 映画「紅葉狩」は、柴田常吉が属していた吉沢商店から横田商会へ渡り、これらの会社が合併してできた日本活動写真株式会社（日活）に保管されたが、原版は関東大震災で焼失したとされる。 本フィルムの映像は、作品として形をとどめている現存最古のものである。タイトルに続いて、団十郎の更科姫の踊り、尾上丑之助の風の神の踊り、菊五郎の維茂と鬼と化した団十郎の立回りの三場面からなる。 この映画フィルムは、35ミリ可燃性デュープ・ネガフィルムで、オリジナル・ネガから数度の段階を経たものである。「KODAK ■▲」のエッジマークと、フィルム中にある「大阪府検閲済」の刻印によって、1927年（昭和2）アメリカのイーストマン・コダック社製であることが確認できる。したがって、現在年代が判明する「紅葉狩」のなかでは最古のフィルムと位置づけられる。冒頭のタイトル部分は、文中に「日活の所蔵する国宝映画の一つである」とあることから、日活が創立された大正元年（1912）以降に付されたものである。 映画「紅葉狩」は日本人の手により撮影された最初期の作品であり、日本映画の幕開けを象徴するものとして著名である。本フィルムは、現存する「紅葉狩」のなかで最も長尺で当初の内容をよく伝え、保存状態も良好であり、映画史上、近代文化史上に貴重である。また、現在では稀少となった可燃性フィルムに記録されていて、映画製作技術史のうえからも価値が高い。
