国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財（美術工芸品）
主情報
名称
：
紙本墨画淡彩四季山水図〈／六曲屏風〉
ふりがな
：
しほんぼくがたんさいしきさんすいず〈／ろっきょくびょうぶ〉
紙本墨画淡彩四季山水図〈／六曲屏風〉3
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員数
：
一双
種別
：
絵画
国
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日本
時代
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室町
年代
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16世紀
西暦
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作者
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寸法・重量
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各縦１６４．０ｃｍ 横３６２．０ｃｍ
品質・形状
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紙本墨画淡彩 屏風装
ト書
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画賛・奥書・銘文等
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伝来・その他参考となるべき事項
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指定番号（登録番号）
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2067
枝番
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国宝・重文区分
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重要文化財
重文指定年月日
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2014.08.21(平成26.08.21)
国宝指定年月日
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追加年月日
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所在都道府県
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大阪府
所在地
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保管施設の名称
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所有者名
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宗教法人太山寺
管理団体・管理責任者名
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紙本墨画淡彩四季山水図〈／六曲屏風〉3
解説文：
詳細解説
本図は、太山寺で室町中期の画僧周文筆として伝来してきたが、近年の調査等により室町後期の狩野正信様式を示す作例として注目されたもの。全体的に清明な彩色や細部の軽やかな筆法に正信の基準作である国宝「周茂叔愛蓮図」に通ずる表現が認められる。
室町将軍家の御用絵師として活躍した正信の大画面障壁画を想起させる、まれな作例であ
り、極めて貴重な資料である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
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紙本墨画淡彩四季山水図〈／六曲屏風〉3
紙本墨画淡彩四季山水図〈／六曲屏風〉2
紙本墨画淡彩四季山水図〈／六曲屏風〉1
紙本墨画淡彩四季山水図〈／六曲屏風〉6
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紙本墨画淡彩四季山水図〈／六曲屏風〉4
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紙本墨画淡彩四季山水図〈／六曲屏風〉4
解説文
本図は、太山寺で室町中期の画僧周文筆として伝来してきたが、近年の調査等により室町後期の狩野正信様式を示す作例として注目されたもの。全体的に清明な彩色や細部の軽やかな筆法に正信の基準作である国宝「周茂叔愛蓮図」に通ずる表現が認められる。 室町将軍家の御用絵師として活躍した正信の大画面障壁画を想起させる、まれな作例であ り、極めて貴重な資料である。
詳細解説▶
詳細解説
特に狩野正信（一四三四～一五三〇）の様式との共通点が指摘された作品。松樹の幹の小刻みに屈曲する形態は、正信印の「紙本淡彩山水図」（個人蔵）に近く、右隻中央の淡彩を駆使した柳の描写は正信の基準作である国宝の「周茂叔愛蓮図」（九州国立博物館）と類似する。右隻第一扇の松樹が生える山崖の表面を覆う草の描写も「周茂叔愛蓮図」の柳の根元の表現に通じ、さらに中景にみる霞を通じた樹木の表現も正信作品にみるものと同趣である。また右隻第二、三扇の鋭角的な山崖や松樹の形態、青の淡彩で表現された特徴的な遠山などは、正木美術館が所蔵する春荘宗椿の着賛を伴う「紙本淡彩山水図」に酷似することが指摘されており、画面全体を覆う清澄な色彩感覚と併せて、本図には正信作品にみる諸特徴との共通性を認めることができる。 狩野派初代の正信は、周文、小栗宗湛を継ぐ室町幕府御用絵師。その遺例は、必ずしも多くはないが、具体的な活躍は季瓊真蘂・亀泉集証『蔭凉軒日録』、三条西実隆『実隆公記』などの文献に詳しい。初期には絵仏師的性格も認められ、後には山水、花鳥、肖像、扇面画など、幅広い分野に筆を染め、特に東山御物の宋元画を通じて、馬遠、夏珪、牧谿、玉澗などの画風的特徴をとらえた筆様の描き分けを得意とし、将軍家の御用や赤松氏、細川氏など有力大名の依頼に応えた。 正信の大画面制作は、足利義政の命でその隠居所、東山殿常御所に描いた「瀟湘八景障子絵」が早い例として知られ、その後も東山殿の御用をいくつも引き受けたが、現存するものはなく、正信画風を示す大画面の遺例である本図はその点で貴重である。 本図の伝来は不明だが、太山寺が中世を通じて播磨の豪族赤松氏と深い関係があった点は興味深い。一方で正信と知遇のあった季瓊真蘂は赤松氏の支族上月氏の生まれ、亀泉集証も赤松氏の被官後藤氏の出身である。前述の正木美術館本に着賛する春荘は、赤松氏が帰依した播磨宝林寺の僧侶で、本図と正信の周辺に赤松氏の存在が垣間見られる。 ただ正木美術館の春荘の着賛は永正七年（一五一〇）であり、これは正信の活躍の最後の事例として知られる明応五年（一四九六）日野富子像制作より遅れ、すでに次代の元信が永正四年景徐周麟賛の細川澄元像（永青文庫）を描くなどの活躍を始めている時期であり、本図のような作風が正信から元信への過渡期にどのような主体により制作されたかについては今後の検討課題である。
