国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財（美術工芸品）
主情報
名称
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絹本著色仏涅槃図
ふりがな
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けんぽんちゃくしょくぶつねはんず
絹本著色仏涅槃図
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員数
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1幅
種別
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絵画
国
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日本
時代
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平安時代
年代
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12世紀
西暦
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作者
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寸法・重量
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縦１７２．５㎝ 横２０６．０㎝
品質・形状
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絹本著色 掛幅装 画絹五副一鋪
ト書
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画賛・奥書・銘文等
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伝来・その他参考となるべき事項
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指定番号（登録番号）
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2080
枝番
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国宝・重文区分
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重要文化財
重文指定年月日
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2016.08.17(平成28.08.17)
国宝指定年月日
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追加年月日
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所在都道府県
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京都府
所在地
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保管施設の名称
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所有者名
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宗教法人西念寺
管理団体・管理責任者名
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絹本著色仏涅槃図
解説文：
詳細解説
平安時代にさかのぼる大型の涅槃図である。涅槃に入るため横たわる釈迦を中心に、周囲に多くの仏弟子や各種の動物などが取り囲む構図で，国宝「応徳涅槃図」（和歌山・金剛峯寺）などとも部分的に図様が共通する。色彩感覚は院政期仏画の特徴を示しており、打ち込みや抑揚が認められる描線も特徴的である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
写真一覧
絹本著色仏涅槃図
写真一覧
絹本著色仏涅槃図
解説文
平安時代にさかのぼる大型の涅槃図である。涅槃に入るため横たわる釈迦を中心に、周囲に多くの仏弟子や各種の動物などが取り囲む構図で，国宝「応徳涅槃図」（和歌山・金剛峯寺）などとも部分的に図様が共通する。色彩感覚は院政期仏画の特徴を示しており、打ち込みや抑揚が認められる描線も特徴的である。
詳細解説▶
詳細解説
五副を接ぐ（正確には画面右にさらに四・五センチ幅の料絹を継ぎ足す）横長の画面中央に涅槃に入る釈迦の姿を大きく、その周囲に会衆が囲繞する様子を描く。床台右側面を見せ、また仏弟子の姿や相貌は「応徳涅槃図」（国宝、金剛峯寺）や奈良・達磨寺本などに類似し、沙羅双樹の枝に天衣を掛ける表現も「応徳涅槃図」や中尊寺経『大般涅槃経後分』巻下の見返し絵にみる特徴である。釈迦の体勢は金蓮台上に頭を乗せ、右側を下に身体を横たえ、両手を体側に伸ばし、足先を踵を合わせるように開く点で、東京国立博物館本や奈良・新薬師寺本などに近く、特に釈遡が瞑目する点や床台側面格狭間に蓮台文様をあしらう点で、東京国立博物館本とは図様の共通性が高い。画面全体に具色を駆使し院政期風の上品な色彩感覚を示し、会衆の着衣は細かい具色の彩色文様を施し、朱隈、照隈を効果的に用いる。釈迦の着衣の七宝繋文の截金は、現状で黒変した仏師箔と見る向きもあるが、蛍光Ｘ線分析では金が検出されず、銀による表現の可能性もある。釈迦の着衣は地文様を截金、主文の団花文を彩色とする組み合わせで、平安後期の感覚を示す。一方、描線は釈迦の面相部こそ朱色の細線とするものの、そのほかは多く肥痩線を用いており、仏弟子や天部形の肉身や着衣はもちろん、金蓮台の墨線や沙羅双樹の葉、菩薩の面相部の淡墨線にも打ち込みや抑揚が認められる。このように本図は一一世紀以来の涅槃図の伝統的図様を踏襲し、截金や具色を多用する院政期らしい色彩感覚を示しながらも、通例の平安仏画にはみられない描線の特徴を併せ持つ点、同時期の仏教絵画の様式の多様性を示す貴重な一例といえる。
