国宝・重要文化財(美術工芸品)
 主情報
名称 漆塗菜桶
ふりがな うるしぬりさいおけ
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員数 1口
種別 工芸品
日本
時代 鎌倉
年代 徳治2年
西暦 1307
作者
寸法・重量 総高24.2  口径34.2  底径31.8 (㎝)
品質・形状 木製で、やや裾の窄まった身の低い桶に弧状の把手を付した手桶。側面に、六枚の側板を立て、その上下を竹籤を四、五重に廻した二条の箍で締める、いわゆる桶造りで成形する。総体を黒漆塗とし、箍で区画した外側面上段および内面を朱漆塗とする。二条の箍は朱漆塗としていたものと思われる。桶の左右の木口に花形の立ち上がりを設け、内側を鍬形状に刳り込んだ角柱の提梁を渡して把手とする。底部は、底板を側面より一段上げて取り付け、高台状に一重の区を廻らす。高台の三方には素円の脚金具を打つ。底裏に、製作当初の銘文(一)と、後世の補修後の銘(二)の二種類が、いずれも朱漆で施されている。
ト書 底裏に徳治二年の朱漆銘がある
画賛・奥書・銘文等 (1)「□華寺常住 菜桶廿四口之内/徳治二年七月日」
(2)「天文三年甲/午  □提寺□□□□修方  三月十六日」
伝来・その他参考となるべき事項
指定番号(登録番号) 2697
枝番
国宝・重文区分 重要文化財
重文指定年月日 2019.07.23(令和1.07.23)
国宝指定年月日
追加年月日
所在都道府県 福岡県
所在地
保管施設の名称
所有者名 国(文化庁)
管理団体・管理責任者名

解説文:
菜桶は、寺で「菜のもの」を運ぶための手桶である。底には、「□華寺常住徳治二年」及び「□提寺天文三年三月十六日」(後銘)が朱漆で記される。名称、製作時期、由緒が明確であるほか、後世の補修の際の銘文により、伝来のありさまがうかがわれる貴重な資料である。
関連情報
    (情報の有無)
  附指定 なし
  一つ書 なし
  添付ファイル なし