国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
奈良県飛鳥池遺跡出土品
ふりがな
:
ならけんあすかいけしゅつどひん
奈良県飛鳥池遺跡出土品
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員数
:
一括
種別
:
考古資料
国
:
日本
時代
:
飛鳥時代
年代
:
7世紀
西暦
:
作者
:
寸法・重量
:
品質・形状
:
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
682
枝番
:
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2025.09.26(令和7.09.26)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
奈良県
所在地
:
奈良県高市郡明日香村奥山601・奈良県橿原市木之本町94-1
保管施設の名称
:
奈良文化財研究所
所有者名
:
独立行政法人国立文化財機構
管理団体・管理責任者名
:
奈良県飛鳥池遺跡出土品
解説文:
詳細解説
我が国最古の鋳造貨幣である富本銭をはじめとする、国家的総合工房の操業内容を示す重要な一括資料。
飛鳥池遺跡は、奈良県明日香村飛鳥の谷あいに立地する7世紀後半の工房遺跡であり、遺跡の北西には飛鳥寺が位置する。
特に注目すべきは、富本銭である。未製品や鋳造資料から、富本銭こそが最古の鋳造貨幣であることが明らかとなり、和同開珎を最古とする貨幣の歴史を塗り替える一大発見となった。さらには、鋳造時の鋳棹や鋳型、坩堝、研磨台は、富本銭の製作技術やその生産工程を如実に物語る。
また、ガラス製品、金属製品、漆製品、施釉陶器や瓦などの各種製品からは、大規模で多彩な操業内容が見て取れる。木簡は、原料や宮廷や寺院に物資を供給した内容、操業時期をあらわす「丁丑年」、「丁亥年」といった紀年、国家直属の工房であったことを示す皇子や宮の名など、本工房の実態を裏付ける上で欠かせない。また、天皇号の開始を議論する上で注目される「天皇」と記された木簡の存在も見逃せない。飛鳥の宮廷や古代国家を物資面で支えた一大官営工房の操業体系と技術を鮮明に伝える重要な考古資料である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
添付ファイル
なし
写真一覧
奈良県飛鳥池遺跡出土品
富本銭と富本銭関連資料
写真一覧
奈良県飛鳥池遺跡出土品
写真一覧
富本銭と富本銭関連資料
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解説文
我が国最古の鋳造貨幣である富本銭をはじめとする、国家的総合工房の操業内容を示す重要な一括資料。 飛鳥池遺跡は、奈良県明日香村飛鳥の谷あいに立地する7世紀後半の工房遺跡であり、遺跡の北西には飛鳥寺が位置する。 特に注目すべきは、富本銭である。未製品や鋳造資料から、富本銭こそが最古の鋳造貨幣であることが明らかとなり、和同開珎を最古とする貨幣の歴史を塗り替える一大発見となった。さらには、鋳造時の鋳棹や鋳型、坩堝、研磨台は、富本銭の製作技術やその生産工程を如実に物語る。 また、ガラス製品、金属製品、漆製品、施釉陶器や瓦などの各種製品からは、大規模で多彩な操業内容が見て取れる。木簡は、原料や宮廷や寺院に物資を供給した内容、操業時期をあらわす「丁丑年」、「丁亥年」といった紀年、国家直属の工房であったことを示す皇子や宮の名など、本工房の実態を裏付ける上で欠かせない。また、天皇号の開始を議論する上で注目される「天皇」と記された木簡の存在も見逃せない。飛鳥の宮廷や古代国家を物資面で支えた一大官営工房の操業体系と技術を鮮明に伝える重要な考古資料である。
詳細解説▶
詳細解説
飛鳥池遺跡は、奈良県明日香村飛鳥の谷あいに立地する7世紀後半の工房遺跡である。遺跡は平成9年(1997)から本格化した発掘調査で、金・銀・銅をはじめとした各種製品を生産した国家的な一大工房群であることが明らかとなり、平成13年に史跡指定された。 本件は、富本銭、金属製点、木製品、石製品、ガラス製品、漆漉布、施釉陶器・土器・土製品とともに、主に工房の性格を裏付ける木簡で構成される。 特に注目されるのは、富本銭である。富本銭は長らく厭勝銭と考えられてきたが、飛鳥池遺跡から未製品が大量に出土したことにより、当地での生産にくわえて、『日本書紀』天武十二年(683)四月一五日の詔で使用が命じられた「銅銭」が富本銭であり、和同開珎に先行する我が国最古の鋳造貨幣であることが明らかとなった。さらには、これらとともに出土した鋳造時の鋳棹や土製鋳型、地金を溶解した坩堝、銭の両側面を研いだ木製研磨台や砥石などは、富本銭の製作技術や生産工程を鮮明に伝える資料として注目される。 金属製品製作を示す資料には、各種工具とともに金・銀・銅の薄板や切れ端、切り屑などがあるが、切断された無文銀銭は、不要となった金属製品を素材として再利用していた様相をよく示す。また、製品発注時の木製見本である様からは、鉄製品の規格性を重視した発注生産を明らかにする。国産ガラスによる製品製作がはじめて確認された点も重要で、漆製品製作を示す漆付着土器・刷毛・箆・漆漉布、国産鉛を用いた施釉陶器類、瓦などとともに、本工房における大規模で多彩な操業内容をよく示す。これら資料からは、百済王都における鋳造・加工技術との類似性や親近性が見て取れ、朝鮮半島からの技術伝播や、王宮・国家的寺院の附属工房の実態を議論する上でも重要である。
関連情報
一つ書
富本銭
木簡
金属製品
木製品
石製品
ガラス製品
漆漉布
施釉陶器・土器・土製品
関連情報
一つ書
一つ書主名称
:
富本銭
一つ書員数
:
15点
ト書
:
関連情報
一つ書
一つ書主名称
:
木簡
一つ書員数
:
108点
ト書
:
関連情報
一つ書
一つ書主名称
:
金属製品
一つ書員数
:
259点
ト書
:
関連情報
一つ書
一つ書主名称
:
木製品
一つ書員数
:
32点
ト書
:
関連情報
一つ書
一つ書主名称
:
石製品
一つ書員数
:
17点
ト書
:
関連情報
一つ書
一つ書主名称
:
ガラス製品
一つ書員数
:
77点
ト書
:
関連情報
一つ書
一つ書主名称
:
漆漉布
一つ書員数
:
2点
ト書
:
関連情報
一つ書
一つ書主名称
:
施釉陶器・土器・土製品
一つ書員数
:
133点
ト書
: