国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
庶物類纂図翼
ふりがな
:
しょぶつるいさんずよく
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員数
:
28冊
種別
:
歴史資料
国
:
日本
時代
:
江戸
年代
:
西暦
:
作者
:
寸法・重量
:
品質・形状
:
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
00078
枝番
:
2
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
1996.06.27(平成8.06.27)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
東京都
所在地
:
東京都千代田区北の丸公園3-2
保管施設の名称
:
独立行政法人国立公文書館
所有者名
:
独立行政法人国立公文書館
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
『庶物類纂』は、加賀藩主前田綱紀が京都の本草学者稲生若水(1655~1715)を招き編纂を開始したわが国最大の博物書で、若水没後は幕府の手で全1,054巻をもって完成された。また、『庶物類纂』は幕臣戸田裕之が『本草綱目』所載の草木に関する図を作成したもので、博物学興隆期の図譜である。両者は一体のものとして江戸城紅葉山文庫に保存され、後に内閣文庫に伝来した。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
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解説文
『庶物類纂』は、加賀藩主前田綱紀が京都の本草学者稲生若水(1655~1715)を招き編纂を開始したわが国最大の博物書で、若水没後は幕府の手で全1,054巻をもって完成された。また、『庶物類纂』は幕臣戸田裕之が『本草綱目』所載の草木に関する図を作成したもので、博物学興隆期の図譜である。両者は一体のものとして江戸城紅葉山文庫に保存され、後に内閣文庫に伝来した。
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詳細解説
『庶物類纂』は加賀藩主前田綱紀が元禄6年(1693)に京都の本草学者稲生若水(1655~1715)を招き編纂を開始した博物書である。全1,000巻を予定したが、若水が病没したため中断した。享保4年(1719)に将軍吉宗の要請により、成稿分が綱紀から幕府に献上された。吉宗は、幕府の医師で若水門人の丹羽正伯(貞機)(1691~1756)に未了巻の編纂継続を命じた。若水の子息稲生新助、加賀藩で若水を助けた内山覚仲等も加わり、元文3年(1738)に全巻が完成した。延享4年(1747)、さらに54巻が増補され、全1,054巻、動植鉱物総計3,590種を載せる大規模な編纂事業が完了した。 『庶物類纂』は、袋綴冊子装で、四周単辺、無界の料紙を用い、半葉9行、1行20字、注双行、楷書で謹書する。長期間の編纂にかかるため表紙の体裁には5種類あり、また5冊前後ずつ帙に収めている。内容は、動植鉱物を草・花・鱗・介・羽・毛・水・火・土・石・金・玉・竹・穀・菽・蔬・海菜・水菜・菌・瓜・造醸・蟲・木・蛇・果・味の26種に分類し、多数の中国書籍から博搜した関係記事から、別名、形態、用途、効能、性質、特徴等の説明を掲げ、その出典を記す。和名を掲げて日本に産するものを考定し、和名で地域名のあるものは列挙する。必要に応じて稲生若水編集分では「謹按」とし、丹羽正伯編集分では「機謹按」として校異を記し、まま見解を記入する。 本書は漢籍文献を集成する伝統的な名物学的本草書の形態をとるが、食用、衛生、薬剤、救荒、自然災害対策、農事、耕作法、動植物鑑賞に有用な記事を努めて採択する等、時の政策と相まって実用的な物産学への傾斜を強めている。この過程を経てやがて中国本草学の影響を脱した、物自身の観察結果を記述するわが国独自の博物学の時期を迎えることになる。 『庶物類纂図翼』は幕臣戸田祐之が作成したもので、主として李時珍の『本草綱目』所載の草木に関する図を作成し、本草学者植村政勝・田村元長等の修訂を経て安永8年(1779)4月に将軍家治に献上された。戸田祐之(1626~1779)は御書院番・小普請組を勤めたが、若年より植物を好み、『本草綱目』の草木についての写生画を描き集めた。田村元長等は先に完成していた『庶物類纂』の参考図譜として極めて有用の書であると考え、『庶物類纂図翼』の名を付した。全28冊のうち、他に「草木別録」2冊、「添書」1冊があり、別録は『本草綱目』未収の植物を描き、「添書」は『図翼』作成、献上の経緯を記す。 内容は1丁の表に漢名と図、裏に和名を記す。草部だけ300余種にわたり、図は彩色を施し、葉、花、根の細部にいたるまで正確に描写している。体裁は、袋綴冊子装で、藍色地亀甲空押模様の表紙を付す。 『庶物類纂』は本草書の性格を残しながらも物産学や博物学への指向をもつわが国最大の博物書であり、『庶物類纂図翼』は博物学興隆期の図譜の一つとして、日本の博物学史上等に貴重である。