国宝・重要文化財(美術工芸品)
 主情報
名称 黒楽茶碗(俊寛)〈長次郎作/〉
ふりがな くろらくちゃわん(しゅんかん)〈ちょうじろうさく〉
黒楽茶碗(俊寛)〈長次郎作/〉
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員数 1口
種別 工芸品
日本
時代 桃山
年代
西暦
作者 長次郎
寸法・重量 高7.9  口径11.3  高台径4.8  (㎝)
品質・形状 手捏による腰の張ったやや低い軟質陶胎半筒形の茶碗である。口縁を内に抱え込み胴中ほどをわずかに絞り腰は強く曲がり、高台脇にかけて面取り風の箆削りを施す。見込みは広く中央に茶溜りを浅く作り周辺も箆で削り込み薄造りにする。黒釉は高台内まで総体に掛けられ艶のないしっとりとした釉調をなす。
ト書
画賛・奥書・銘文等 付属 胴内箱蓋 表:伝千利休筆「俊寛」張紙墨書。千宗旦筆「長二郎/黒茶碗」の墨書。
    同蓋裏:千叟宗室筆「利休めハ道具二ツ/持にケリ一ツシリスリ/一ツ足スリ/茶碗銘利休筆/長次郎茶碗宗旦筆/宗室(花押)」の墨書。
伝来・その他参考となるべき事項 室町三井家伝来。
 
指定番号(登録番号) 02565
枝番 00
国宝・重文区分 重要文化財
重文指定年月日 1996.06.27(平成8.06.27)
国宝指定年月日
追加年月日
所在都道府県 東京都
所在地 三井記念美術館 東京都中央区日本橋室町2-1-1三井本館7階
保管施設の名称 三井記念美術館 
所有者名 公益財団法人三井文庫
管理団体・管理責任者名
黒楽茶碗(俊寛)〈長次郎作/〉
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解説文:
 天正年間(一五七三-一五九一)に千利休の好みを受けて「宗易形」といわれる茶碗を創出した楽焼きの創始者長次郎の作品は茶碗を中心に手捏により内窯焼成により製作された。
 長次郎の楽茶碗には赤楽・黒楽の二種があり、ともに半筒型を基本とするが、楽焼黒茶碗〈大黒〉(重要文化財)、楽焼黒茶碗〈東陽坊〉(重要文化財)、赤楽茶碗〈無一物〉(重要文化財頴川美術館蔵)に代表される、ふっくらと丸い腰から口縁に向かってまっすぐ立ち上がり口縁が内にわずかにすぼまる作と、本作品のように腰の張った相対に作為の強い作があり、後者の代表作として本碗はつとに名高いものである。
 柔らかみのある端正な姿に黒釉がよく調和し、落ち着いた佇まいを示す長次郎の黒楽茶碗の優作である。
関連情報
    (情報の有無)
  附指定 なし
  一つ書 なし
  添付ファイル なし