国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
登録美術品
主情報
名称
:
紙本墨画寒山拾得図
ふりがな
:
しほんぼくがかんざんじっとくず
紙本墨画寒山拾得図のうち拾得図
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員数
:
2幅
種別
:
絵画
国
:
日本
時代
:
室町
制作時期
:
室町時代
西暦
:
14世紀
作者
:
伝 可翁
寸法・重量
:
掛幅装,寸法 各88.7㎝×34.0㎝
伝来・その他参考となるべき事項
:
品質形状:紙本墨画,掛幅装,寸法 各88.7㎝×34.0㎝,印章 各幅に「可翁」(重廓朱文方印),「仁賀」(朱文方印)あり
登録番号
:
072
重文指定年月日
:
国宝指定年月日
:
所在都道府県
:
東京都
所在地
:
東京都台東区上野公園13-9
公開契約館の名称
:
独立行政法人国立文化財機構 東京国立博物館
所有者名
:
紙本墨画寒山拾得図のうち拾得図
解説文:
詳細解説
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
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紙本墨画寒山拾得図のうち拾得図
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紙本墨画寒山拾得図のうち寒山図
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詳細解説
本作品は,道釈人物画(どうしゃくじんぶつが)を多く遺す可翁(かおう)筆と伝えられる作品で,寒山(かんざん)と拾得(じっとく)を各幅に描く。 可翁(生没年不詳)は14世紀前期~中期頃に活躍したと推定される画人で,我が国の初期水墨画を代表する存在である。その実体は不明で,禅僧・可翁宗然(かおうそうねん)であるという説や,名の一部に「賀」を用いる詫磨派(たくまは)の絵師であるとの説などがある。 寒山・拾得は,中国の唐代に天台山国清寺に住んだ伝説の人物で,奇行に満ちた脱俗の人物として,禅宗の画僧(がそう)が好んで画題とした。 本作は,崖下に立ち,手に広げた巻物に視線を落とす寒山と,樹下で横向きに立ち,爪の伸びた手を胸前で合わせる拾得を,各幅に墨のみで描く。拾得の足下,図右下には箒(ほうき)が立て掛けられている。可翁筆とされる寒山拾得図は複数知られるが,本作の拾得図は,国宝指定本やフーリア美術館所蔵本の寒山図と近似する図様である。 寒山・拾得ともに敝衣蓬髪(へいいほうはつ)で,上衣の衣文線は濃墨で簡略に描かれ,腰蓑や樹木・崖は淡墨を用い,粗い筆致で描かれる。面貌は細線で描き,外暈(そとぐま)が施される。細い目元は怪異な印象を与える。また,「可翁」「仁賀」の朱文方印は,寒山図は図左下に,拾得図は図右下に捺(お)されている。 本作品は,我が国の初期水墨画の作例として貴重であるとともに,実体の明瞭でない可翁を考える上でも重要な資料である。