国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
登録美術品
主情報
名称
:
紙本淡彩風雨渡江図〈田能村竹田筆/己丑ノ年記アリ〉
ふりがな
:
しほんたんさいふううとこうず〈たのむらちくでんひつ/きちゅうのねんきあり〉
紙本淡彩風雨渡江図〈田能村竹田筆/己丑ノ年記アリ〉
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員数
:
1幅
種別
:
絵画
国
:
日本
時代
:
江戸時代
制作時期
:
文政12年
西暦
:
1829
作者
:
田能村竹田
寸法・重量
:
紙本淡彩,掛幅装,寸法:177.0×37.1㎝
伝来・その他参考となるべき事項
:
登録番号
:
078
重文指定年月日
:
国宝指定年月日
:
所在都道府県
:
千葉県
所在地
:
千葉県千葉市中央区中央3-10-8
公開契約館の名称
:
千葉市美術館
所有者名
:
紙本淡彩風雨渡江図〈田能村竹田筆/己丑ノ年記アリ〉
解説文:
詳細解説
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
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紙本淡彩風雨渡江図〈田能村竹田筆/己丑ノ年記アリ〉
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紙本淡彩風雨渡江図〈田能村竹田筆/己丑ノ年記アリ〉
詳細解説
本作は,江戸時代後期の文人画家・田能村竹田の手になる作品である。 縦に細長い画面に,近景に風雨に揺れる樹木と川岸の人家,川を挟んで彼岸の遠景に岩山と山閣を配し,中景の波立つ川には,激しい風雨の中渡り来る小舟を一艘描く。小舟には傘や蓑(みの)で風雨を必死にしのぐ人物が描かれ,近景の家屋内には,小舟の方を見やる人物と,眠るような姿の人物が描かれる。建物や人物には淡彩が施され,濃淡の墨色が引き立てられている。画面上半部には岩山から吹き降ろす風雨や霧を表現するのか,帯状に白く塗り残された筋がある。 画面上部には,竹田による自題(じだい)が施されており,「南豊 田憲(なんぽうでんけん)」と署名する。自題中に「今茲己丑初秋,在大阪府」とあるように,本作は文政12年(1829)53歳の年に,大坂滞在中に制作されたことがわかる。 竹田の門人帆足杏雨(ほあしきょうう)が編さんした『自画題語(じがだいご)』後編一に収載の「風雨渡江図」の題語は,本図のものと若干の異同があるが,これによれば,本図は竹田と親交のあった医師松本酔古(まつもとすいこ)のために描いたものとされる。 竹田は晩年に繊細で味わい深い優品を多く残しているが,本作も竹田円熟期の作品であり,風雨にさらされる木々や山肌,小舟の動感に富んだ描写や,人物や川面(かわも)の素朴な描写の味わいには見るべきものがある。本作は,重要美術品にも認定されており,田能村竹田の画技の水準を示す基準作として,重要な作品といえる。