国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
重要無形民俗文化財
主情報
名称
:
岩木山の登拝行事
ふりがな
:
いわきさんのとはいぎょうじ
岩木山の登拝行事
写真一覧▶
解説表示▶
種別1
:
風俗慣習
種別2
:
祭礼(信仰)
その他参考となるべき事項
:
公開日:毎年旧暦7月末日~8月15日(※指定当時・お出掛けの際は該当する市町村教育委員会などにご確認ください)
指定証書番号
:
1
指定年月日
:
1984.01.21(昭和59.01.21)
追加年月日
:
指定基準1
:
(一)由来、内容等において我が国民の基盤的な生活文化の特色を示すもので典型的なもの
指定基準2
:
指定基準3
:
所在都道府県、地域
:
青森県
所在地
:
保護団体名
:
お山参詣保存会
岩木山の登拝行事
解説文:
詳細解説
岩木山に対する信仰は、津軽地方の人々の間に広くかつ深く定着してきた。この行事は、「お山参詣」「ヤマガゲ」などと呼ばれ、旧暦7月末日から8月15日の間に村落や地区等の単位で集団登拝して収穫感謝や生業の無事を祈り、家内安全を願う
ものである。(※解説は指定当時のものをもとにしています)
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
写真一覧
岩木山の登拝行事
岩木山の登拝行事
岩木山の登拝行事
岩木山の登拝行事
写真一覧
岩木山の登拝行事
写真一覧
岩木山の登拝行事
写真一覧
岩木山の登拝行事
写真一覧
岩木山の登拝行事
解説文
岩木山に対する信仰は、津軽地方の人々の間に広くかつ深く定着してきた。この行事は、「お山参詣」「ヤマガゲ」などと呼ばれ、旧暦7月末日から8月15日の間に村落や地区等の単位で集団登拝して収穫感謝や生業の無事を祈り、家内安全を願う ものである。(※解説は指定当時のものをもとにしています)
詳細解説▶
詳細解説
我が国では、古来、山容が秀麗で農林漁業などと深いかかわりを持つと考えられる霊山・名山の類が人々の信仰対象となり、特色ある山岳信仰を各地に展開してきた。 岩木山に対する信仰は、津軽地方の人々の間に広くかつ深く定着しており、「お山参詣」、「ヤマガゲ」などと呼ばれ、旧暦の7月末日から8月15日の間に村落や地区等の単位で集団登拝が行われる。 お山参詣の準備は、その年の豊凶の状態や地域によって若干の相違はあるが、一般的に、村落の信仰集団を単位として約10日前からはじめられる。 奉納する長大な御幣や個人用の御幣をはじめ、五色や墨書した幟などは、精進潔斎して仕上げられる。また、参詣者の着る白装束の胴着・ももひき・手甲・脚絆・足袋などを新たに用意することもある。また、出発までにお供え用の餅をつく。 旧暦7月末日、村落内の先達に伴われて、供物持ち、御幣・幟持ち、囃子方が勢揃いして村人に見送られて出発する。とくに、数㍍にもおよぶ長大な幟を、回し布で捧持し、3㍍もある御幣を高くかかげ、笛・太鼓のかなでる登山囃子に合わせて「サイギ、サイギ……」の呪文を唱えながら道中を続ける。 正午前後に岩木山百沢に鎮座する岩木山神社参道に到着すると、整然と社前に進み供物・御幣・幟等を奉納して、定められたヤドで休憩する。 一行は、8月1日の御来迎を拝むべく、夜中にヤドを出発する。登山口は岩木山神社に近い百沢口を利用する場合が最も多い。登拝者は、楼門脇の禊場で身を浄め、「サイギ、サイギ……」の呪文を唱えながら、坊主コロバシ・鼻くくりなどの難所を経て、錫杖清水と呼ばれるところで身を浄め、種蒔苗代というところで豊凶を占い、山頂に達する。 そして御来迎を拝み、携行の御幣・御神酒の類を御室に奉納する。しばし登拝できた満足感にひたり、下山して登拝の無事を岩木山神社に報告する。そのあと無事登拝を終えた喜びをバダラ(バッタラ)踊りに表現しながら帰途につく。 この行事は、村落内の古老を先達に集団登拝するという形でなされ、幼少期に初登拝するのをよしとされているほか、途中の種蒔苗代で豊凶の年占を行い、御室の神前で大騒ぎし、下山にあたって五葉松の一枝を折って帰るなど、よく古風をとどめている。収穫感謝や生業の無事を祈り、家内安全を願う地域的特色ある信仰行事の一つとして重要である。 (※解説は指定当時のものをもとにしています)