国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
登録有形民俗文化財
主情報
名称
:
利根川中下流域の川船及び関連用具
ふりがな
:
とねがわちゅうかりゅういきのかわぶねおよびかんれんようぐ
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員数
:
656点
種別
:
交通・運輸・通信に用いられるもの
その他参考となるべき事項
:
・内訳
川 船 8点
関連用具 648点
登録番号
:
57
登録年月日
:
2025.03.28(令和7.03.28)
追加年月日
:
登録基準1
:
二 有形の民俗文化財の収集であって、その目的、内容等が歴史的変遷、時代的特色、地域的特色、技術的特色、生活様式の特色又は職能の様相を示すもの
登録基準2
:
登録基準3
:
所在都道府県
:
千葉県
所在地
:
・千葉県千葉市中央区青葉町955-2
・千葉県香取市佐原4500
・千葉県野田市関宿三軒家143-4
保管施設の名称
:
・千葉県立中央博物館
・千葉県立中央博物館大利根分館
・千葉県立関宿城博物館
所有者名
:
千葉県
管理団体・管理責任者名
:
全体
解説文:
詳細解説
本件は、関東平野を流れる利根川の中下流域において、水運や生活に用いられた川船と、船の操作や修理・製造などに使われた用具の収集である。利根川は、近世以降、北関東一円と江戸、銚子を結ぶ水上交通の大動脈となり、なかでも中下流の地域には、多くの河岸が設けられ、物資の運搬や人の往来に川船が活躍した。
本収集は、川船本体とその部材、関連する用具から構成される。川船には、サッパ船と呼ばれる小型の木造船や国内最大級の川船であった高瀬船の船体部材、関連用具は、船上用具や操船具、船大工用具や船関係者の信仰用具などから構成されている。
関連情報
(情報の有無)
附
なし
添付ファイル
なし
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関連用具
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解説文
本件は、関東平野を流れる利根川の中下流域において、水運や生活に用いられた川船と、船の操作や修理・製造などに使われた用具の収集である。利根川は、近世以降、北関東一円と江戸、銚子を結ぶ水上交通の大動脈となり、なかでも中下流の地域には、多くの河岸が設けられ、物資の運搬や人の往来に川船が活躍した。 本収集は、川船本体とその部材、関連する用具から構成される。川船には、サッパ船と呼ばれる小型の木造船や国内最大級の川船であった高瀬船の船体部材、関連用具は、船上用具や操船具、船大工用具や船関係者の信仰用具などから構成されている。
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詳細解説
利根川中下流域の川船及び関連用具は、関東平野を流れる利根川の中下流域において、水運や生活に用いられた川船と、船の操作や修理・製造などに使われた用具の収集である。 利根川は、群馬県北部の大水上山を水源とし、千葉県銚子市の河口で太平洋に注ぐ日本最大級の河川である。近世に大規模な河川改修が行われ、北関東一円と江戸、銚子を結ぶ安定した流路が整えられると、関西の淀川に並び、関東における河川舟運の要路として発達した。とくに、その中下流域の地域は、江戸川との分岐点に位置していた関宿城下をはじめ、各所に河岸が設けられ、物資の集積地として繁栄し、その輸送に活躍したのが川船であった。なかでも大型の高瀬船は、大量の米などを載せて長距離を運航し、江戸と地方との間の物流を支えた。また、水系に属する大小の河川や湖沼においても、川船は、日常生活上の移動や漁撈などの生業、災害時の避難や物資の運搬などに幅広く利用されていた。しかし、昭和40年代以降はその利用が減少し、日常生活から姿を消した。 本収集は、川船本体とその部材、関連する用具から構成される。川船には、サッパ船と呼ばれる小型の木造船や災害時に使用された揚船があり、高瀬船の船体部材も収集されている。関連用具には、船の操作に用いられた櫓や滑車などの操船用具、船箪笥や飯櫃、メンヅキと呼ばれる水の掻き出し具などの船上用具、川船の設計図である船板図、造船に用いた船大工用具などがあり、航行の安全を願って船体に納めた船霊様と呼ばれる人形やサイコロ、船関係者で行っていた太子講の道具などの信仰用具も併せて収集されている。