国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
主情報
名称
:
沖縄の綱引き
ふりがな
:
おきなわのつなひき
沖縄の綱引き
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種別1
:
風俗慣習
種別2
:
娯楽・競技
その他参考となるべき事項
:
記録:『沖縄の綱引き習俗調査報告書』(沖縄県教育委員会・平成16年3月)
選択番号
:
1
選択年月日
:
1994.12.13(平成6.12.13)
追加年月日
:
選択基準1
:
(一)由来、内容等において我が国民の基盤的な生活文化の特色を示すもので典型的なもの
選択基準2
:
選択基準3
:
所在都道府県、地域
:
沖縄県
所在地
:
保護団体名
:
特定せず
沖縄の綱引き
解説文:
詳細解説
この行事は、沖縄で、陰暦6~8月を中心に行われる綱引きである。いずれも集落単位で行われ、現在も100か所以上で伝承される。6月15日前後の「ウマチー綱」同25日前後の「年浴綱」7月の「盆綱」8月10~15日前後の「十五夜綱」旱魃時の「雨乞い綱」などがあり、雄綱と雌綱を貫棒で結合する場合が多い。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
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沖縄の綱引き
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沖縄の綱引き
解説文
この行事は、沖縄で、陰暦6~8月を中心に行われる綱引きである。いずれも集落単位で行われ、現在も100か所以上で伝承される。6月15日前後の「ウマチー綱」同25日前後の「年浴綱」7月の「盆綱」8月10~15日前後の「十五夜綱」旱魃時の「雨乞い綱」などがあり、雄綱と雌綱を貫棒で結合する場合が多い。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
詳細解説▶
詳細解説
沖縄の綱引きは、ほとんどが集落単位で行われ、現行も100か所以上を数えるといわれている。その時期は陰暦6月から8月に集中する。 綱引きが最も集中するのは、6月15日前後の「ウマチー綱」(稲粟の収穫祭)、同25日前後の「年浴綱【としあみづな】」(苗代始め、雨の祈願祭)、7月の「盆綱」、8月10~15日前後の「十五夜綱」である。これらに加えて、旱魃時の「雨乞い綱」が臨時に催されることもある。 綱の素材は、ほとんどが稲藁であるが、稲作のない宮古島のように山の蔓草で作る例もある。形態的には、一本綱はほとんどみられず、頭部に輪を設けた雄綱および雌綱を別個に作り、輪を結合して貫棒を差し込んで引き合う。綱は、胴体だけのものと子綱をたくさん付けたタコヅナとよばれるものがある。 また、綱の移動には、綱の大きさにもよるが、下から棒を差し込んで両側から担ぐ方法、六尺棒の先に高々と支える方法、肩に担いでいて時々高く投げあげて気勢をあげる方法などさまざまである。見せ場づくりとして、歴史上の人物に扮装した数人の者を敷板の上や大綱の上に乗せて対峙する例などもある。 毎年1回綱引きを行っている所も多いが、なかには7年または12年に1回の周期で行っている地域もある。また、1年に2回以上という地域もある。その目的は、娯楽に重きをおくことはいうまでもないが、年を占い、邪鬼を祓う目的や雨乞いの要素ももつと考えられる。 また、沖縄にも2本の綱を結合するのではなく、蛇にかたどった1本の綱を担いで村の中をまわる例があり、南九州の担ぎ綱の影響を受けたものと考えられるものの、ほんの一部の事例に過ぎない。 沖縄の綱引きは、年中行事のなかでも最も村中がにぎわう。それは、村を2つに分けていろいろな分野で競争し合うからでもある。また年齢集団による仕事の分担もある。綱の材料集めはかつては少年組の役目であった。綱打ちは青壮年組、ウタキ(御嶽)への祈願は神女や村の役人が行う。また、一方では、毎晩歌舞や金鼓隊【きんこたい】の練習が続けられる。 綱引き当日は、組を象徴する旗頭を先頭に銅鑼や鉦鼓【しようこ】、法螺、太鼓が打ち鳴らされ、道を練り歩く。綱引きが行われる直前直後には、若者によるぶつかり合いや倒し合いがあり、綱引きの終了後は、相撲大会に移行する所もある。 現在では、昼の綱引きが多くなったが、古くは夜の綱引きのほうが多く、そのため旗頭の灯籠には蝋燭を灯していた。また、竹やすすきによる炬火【きよか】をあかあかと灯し、沖縄における火祭りの様相を呈した。さらに、終了後は、綱の一部を切り取って焼くか、川や海へ流す習俗がある。 このようにこの行事は、形態や引き方をめぐって南九州や朝鮮半島との関連性が指摘されているとともに、内容的に極めて豊富であることから、早急に記録を作成する必要がある。 (※解説は選択当時のものをもとにしています)