国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
登録記念物
主情報
名称
:
菊池氏茶室(■(石偏に間)居)庭園
ふりがな
:
きくちしちゃしつ(かんきょ)ていえん
菊池氏茶室(かん居)庭園(秋草の庭)
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種別1
:
登録記念物(名勝地関係)
種別2
:
時代
:
昭和40年
年代
:
西暦
:
面積
:
4026.36 m
2
その他参考となるべき事項
:
登録番号
:
登録年月日
:
2017.02.09(平成29.02.09)
追加年月日
:
登録基準
:
所在都道府県
:
東京都
所在地(市区町村)
:
東京都港区
保管施設の名称
:
所有者種別
:
所有者名
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管理団体・管理責任者名
:
菊池氏茶室(かん居)庭園(秋草の庭)
解説文:
詳細解説
建築家で茶室・庭園の研究者でもあった堀口捨己(ほりぐちすてみ)(1895~1984)が,建物と一緒に設計した庭園で,昭和40年(1965)に完成した。■(石偏に間)(かん)は谷川を意味し,■(石偏に間)居(かんきょ)とは谷川の流れに沿った静かな家のことを言う。庭園は茶室周りの露地と茶室北西の広場の2つの部分から成り,露地は内露地と外露地に分かれている。
中心となる内露地は,秋草の庭として造られ,小間前と広間前の空間から成る。小間前の空間は,外露地からの飛石が蹲踞(つくばい)を経て躙口(にじりぐち)まで続く。広間前の空間は,広間から見て外側左手に竹と栗を用いた縁が奥に向かって延び,縁の向こうには,なだらかに傾斜する築山が築かれている。築山にはススキ等の秋草が植栽され,その手前から右手奥へは流れが造られている。築山の裾部に低いマツ類を流れに沿うように配し,また築山の背後は竹垣で区切り,竹垣越しにカエデ類を並べる。茶室の北西に位置する広場は,元々の地形をそのまま活かした設計となっており,サクラ類のほか,様々な樹木が植えられている。
菊池氏茶室(■(石偏に間)居)庭園は,建物と庭園が一体となって趣のある空間を形成しており,造園文化の発展に寄与した意義深い事例である。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
写真一覧
菊池氏茶室(かん居)庭園(秋草の庭)
菊池氏茶室(かん居)庭園(前庭から「かん居」を望む)
菊池氏茶室(かん居)庭園(築山から竹縁を望む)
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菊池氏茶室(かん居)庭園(秋草の庭)
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菊池氏茶室(かん居)庭園(前庭から「かん居」を望む)
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菊池氏茶室(かん居)庭園(築山から竹縁を望む)
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解説文
建築家で茶室・庭園の研究者でもあった堀口捨己(ほりぐちすてみ)(1895~1984)が,建物と一緒に設計した庭園で,昭和40年(1965)に完成した。■(石偏に間)(かん)は谷川を意味し,■(石偏に間)居(かんきょ)とは谷川の流れに沿った静かな家のことを言う。庭園は茶室周りの露地と茶室北西の広場の2つの部分から成り,露地は内露地と外露地に分かれている。 中心となる内露地は,秋草の庭として造られ,小間前と広間前の空間から成る。小間前の空間は,外露地からの飛石が蹲踞(つくばい)を経て躙口(にじりぐち)まで続く。広間前の空間は,広間から見て外側左手に竹と栗を用いた縁が奥に向かって延び,縁の向こうには,なだらかに傾斜する築山が築かれている。築山にはススキ等の秋草が植栽され,その手前から右手奥へは流れが造られている。築山の裾部に低いマツ類を流れに沿うように配し,また築山の背後は竹垣で区切り,竹垣越しにカエデ類を並べる。茶室の北西に位置する広場は,元々の地形をそのまま活かした設計となっており,サクラ類のほか,様々な樹木が植えられている。 菊池氏茶室(■(石偏に間)居)庭園は,建物と庭園が一体となって趣のある空間を形成しており,造園文化の発展に寄与した意義深い事例である。
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詳細解説
菊池氏茶室(■(石偏に間)居)庭園(きくちしちゃしつ-かんきょ-ていえん)は東京都港区の高台に位置する。■(石偏に間)は谷川を意味し、■(石偏に間)居とは谷川の流れに沿った静かな家のことをいう。建築家で茶室・庭園の研究者でもあった堀口捨己(1895~1984)によって設計され、昭和40年(1965)に完成した。地形を巧みに活かして造られた庭園は、茶室と一体となって趣のある空間を形成している。 庭園は茶室周りの露地と茶室北西の広場の2つの部分から成る。 露地は内露地と外露地から構成され、内露地と外露地は竹垣で区切られている。外露地は、門から竹垣までの空間で、栗材で作られた門を入り右手に進むと、切石の延段の先に真黒小石が敷き詰められ、寄付(よりつき)へつながる。寄付から腰掛待合までは切石と玉石の延段で結ばれ、腰掛待合からは、内露地への入口となる中門まで飛石が打たれている。内露地は、秋草の庭として造られ、小間前と広間前の空間から成る。小間前の空間は、外露地からの飛石が蹲踞(つくばい)を経て躙口(にじりぐち)まで続く。広間前の空間は、広間から見て外側左手に竹と栗を用いた縁が奥に向かって延び、その向こうに左から右へなだらかに傾斜する築山が築かれている。築山の手前から右手奥へ流れを作り、築山の背後は竹垣で区切る。植栽は築山にススキ等の秋草を植え、その裾部に低く仕立てたマツ類を流れに沿うように配している。右手方向にはマツ類、ヤマモモ等の高木を植栽し、築山の後ろには竹垣越しにカエデ類が並ぶ。 茶室の北西の広場にはサクラ類、アカマツのほか、様々な樹木が植えられ、奥に向かって高くなっている。最奥部の最も高い部分の下は車庫として利用されているが、これも堀口の設計によるものである。 広場には後に建物が建てられたが、全体の空間構成は現在も大きく変わっていない。建物及び庭園がともによく保存され、所有者によって細やかに日常的な管理が行われている。 以上のように、菊池氏茶室(■(石偏に間)居)庭園は、地形を活かした特徴的な空間構成を持つ庭園であり、造園文化の発展に寄与した意義深い事例である。