国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(建造物)
各棟情報
名称
:
宇太水分神社本殿
ふりがな
:
うだみくまりじんじゃほんでん
棟名
:
(第一殿)
棟名ふりがな
:
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員数
:
1棟
種別
:
近世以前/神社
時代
:
鎌倉後期
年代
:
元応2
西暦
:
1320
構造及び形式等
:
一間社隅木入春日造、檜皮葺
創建及び沿革
:
棟礼、墨書、その他参考となるべき事項
:
指定番号
:
00169
国宝・重文区分
:
国宝
重文指定年月日
:
1911.04.17(明治44.04.17)
国宝指定年月日
:
1954.03.20(昭和29.03.20)
追加年月日
:
重文指定基準1
:
重文指定基準2
:
所在都道府県
:
奈良県
所在地
:
奈良県宇陀市菟田野区古市場
保管施設の名称
:
所有者名
:
宇太水分神社
所有者種別
:
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
添付ファイル
なし
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詳細解説
宇太水分神社本殿 一棟 水分神社は流水の分配をつかさどる神をまつる神社であって、『延喜式』神名帳には、大和国(奈良県)に宇太水分のほか三社があり、他の国にも水分神社の名がみえる。この宇太水分神社は菟田野町古市場にあるが、芳野川沿いの上芳野、榛原町下井足にも同名の神社があって、いずれが式内社にあたるか判断しがたい。 祭神は三座、本殿も三殿であって、向かって右から天水分神(第一殿)、速秋津彦命(第二殿)、国水分神(第三殿)をまつる。 本殿はいずれも一間社春日造であるが、春日大社の形式とちがい、母屋の前面に隅木を入れたいわゆる隅木入春日造の形式である。春日大社本社本殿のように破風板に向拝の垂木をおさめる手法は、古式ではあるが技術的にはかなり無理があるので、それを隅木を入れることによって解決したのがこの形式である。この方法によれば、向拝の垂木も母屋と同様に繁垂木にすることができる。 母屋は低い亀腹の上にあり、組物を軒支輪付の出組とし、正面、側面に中備として蟇股を入れている。頭貫には木鼻をつけ、全体に塗装、彩色を施すなど、装飾的な配慮が目立つ。また背面では切妻造の軒をうけるため、木鼻を利用して三手先の組物をつくり出桁を支えるというめずらしい手法をとる。 第一殿は棟木銘によって元応2年(1320)の建築であることがわかり、第三殿も同年の作であるが、第二殿は永禄元年(1558)に新造に近い修理工事が行われた。 【引用文献】 『国宝大辞典(五)建造物』(講談社 一九八五年)